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Freedom Survive Online〜回避特化近接魔法使いの軌跡〜  作者: 海溝
1章 全ての始まり
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5話 苦節3週間、ついに街を出る

 さて、目の前には初心者パーティー。俺の手には麻痺毒。何をするかお分かりかな?

 そうだね、状態異常にして安全にキルするわけだね!


「ウォータークリエイト」


 水を生み出して麻痺毒を包む。それを初心者パーティー5人組それぞれの上に持っていき、魔法を解除!


「なっ!」

「なに!?」

「え!?」

「誰!?」

「なんだ!?」


 ウィンドクリエイトを使い、風の刃を生み出す。それで首チョンパ。はいまず5キル。


「さて、次行くか」



 次のパーティーは4人だ。こいつらには仲間を不審に思わせよう。


 取り出しますは混乱と盲目のポーション。さっきの手順で2人に混乱、2人に盲目をかけます。

 するとどうなるか。なにも見えなくなった2人に混乱状態の2人が襲いかかりますね。


 で、いい感じにダメージが蓄積されたタイミングで全員の首を切る。


 9キル



 15キル



 18キル



 20キル



 27キル



 35キル



 40キル



 50キル



 60キル



 70キル



 80キル



 90キル



「はい100キル」


 うーん、いい感じにレベル上がったなぁ。

 Lv47。狩った人間の中にどうやら初心者狩がいたようで、そのタイミングでは結構経験値が入った。


「うんうん。いいねぇ」


 さあ、ボス戦だぁ!


 蛇か。何属性で攻めようか? とりあえず麻痺毒で麻痺させて、……風で行こう!


 大量の風の刃を連続生成、随時打ち出していき、そのHPを削っていく。麻痺が解けないうちに出来る限り削っていく! あ、通常毒投入しよう。


 20秒ほどいたぶっていると、ボスのHPが尽きドロップアイテムが落ちた。


「弱!! いや俺のレベルが問題か。それに割とやばい状態異常薬作ってるわけだし……仕方ないか」


 次いこ次!



 ◇◇◇◇◇



「マジで?」

「お兄、またそういう事する」

「面白いネェ!」


 ボス戦を呆気なく突破したキリュウ。そしてその様子を3人のプレイヤーが見ていた。

 1人は目を疑い、1人は呆れ、1人は爆笑する。

 反応は皆違うが、一つ同じ意見がある。


「「「あれはやばい」」」


 直前の平原でのPK、そして今のボス戦。その使用した毒薬らしきものもそうだが、何よりその魔法の精度だ。ほぼノータイムでいくつもの魔法を展開し、それを弱点やボスの口の中などに当てる技術。この3人が所属しているギルドでも、この精度で扱えるものは少ない。

 一体どれほどの修練を積んだのか、想像もつかなかった。


「街中でコンタクトを取るのか?」

「そうだネェ……そうしヨーカ」

「了解」


 また3人はキリュウの後ろをつけていく。



 ◇◇◇◇◇



 つけられている。さっきから付かず離れずの距離を数人の人間がつけてきていた。

 この3週間で何度も行った師匠との魔法の撃ち合い、これにより無駄に魔法の位置がわかるようになったり、気配を察せるようになった。あの人召喚魔法とかゴーレムとか使うんだもん。頭おかしいでしょ。

 まあおかげで気配察知と魔力感知とかいうスキルが手に入ったわけで……今は識別と調合を抜いてそれをセットしている。


 それにより後ろでつけてきている……3人か? そいつらの場所がわかるわけだ。


「コンタクトは……街中だな。流石にさっきのPKがあるからその報復の可能性もある」


 街道沿いに進むと、結構高い塀が見えて来た。そして門の前には長蛇の列……

 うへぇ、街に入るための列長すぎだろ。


「今の時期は春休みから始めた人が来る時期だからね。結構レベル上がった?」

「そりゃもう。それにしても結構初心者狩が多いと思ったらそういう事か。で、さっきまでつけてたのはお前か」


 今隣に来て話しかけてきたのは俺の妹の舞のアバター。見た目がリアルとそっくりっつーかリアルの方が可愛いから分かりやすいな。


「そういう事なのです。やっぱり(・・・・)バレてたね」

「そりゃなぁ。あ、ほれ」


 取り敢えずフレンド申請を送る。えーっと、メイ、ね。ちょっと変えただけか。俺と対して変わらねえな。


「ふーん、安直」

「うっせえ。で? 後2人いただろ? 正直魔法でダメージ与えられる気がしないから何もしないけど」


 ていうか列長い。


(なあ、この列全部キルしちゃダメ?)

(この列だと……うん、NPCは混じってないよ。多すぎるといなくなるんだ)

(よっしゃ、じゃあ大混乱だ)


 混乱薬を用意。まあ一部でいいだろう。


 後ろ手で水の魔法で包み、上空から落とす!



「グハァ!」

「な、体が勝手に!」


「なにするんだ!」

「違うの! 体が勝手に!」


「ふざっけんじゃねえぞ!」

「違う! 俺じゃ!」



「うーん、阿鼻叫喚」

「そだなー。こっち来んな」


 はいキル。さて、いい感じに戦ってる戦ってる。不意打ちを喰らった奴らは死んだようだが、その後はきちんと対応を取れている。優秀だなぁ。


「まあ無駄だがな。…………なあ、猛毒の状態異常って知ってるよな?」

「え? うん。最前線でようやく短時間だけ発動する薬が出来たところだけど」

「やっぱりか。かなりややこしかったからなぁ。じゃあこれがゲーム初、5分持つ猛毒の状態異常薬だ」


 水の矢を生み出し、その中に毒を混ぜて混乱状態の人間の影から撃ち出す。


「お前! 魔法を隠して!」

「違う! え? 死んだ?」


「なに!? 毒!?」

「え!?」

「どこから飛んできた!?」


 皆一言叫んで死んでいく。あー、最高!


「おおー、さっすがお兄。もうそこまで行ったのか……」

「いや感想がおかしいぞ、メイ」

「全滅だネェ」


 物陰から現れた戦士職のプレイヤーと……ピエロ?

 まあ恐らくメイと一緒に俺をつけてた奴だろう。


「職業ピエロとかあんの?」

「ナイヨ。ワタシの趣味だネ。あ、ワタシはアフロディー。ヨロシク」

「うさんくせえ。あ、キリュウだ」


 ピエロで趣味とか言われても…………全てが嘘なんじゃ?


「まあいいか。綺麗になったな。街に入りたいんだが……その剣抜くなよ?」

「バレたか」

「だから言ったでしょトリス。バレるって」

「リアルスキルか?」


 トリスと呼ばれた戦士職の男がそう聞いてくる。

 まあそうなるのか? 別ゲーで身につけたけど、多分リアルでも出来るし。


「間違ってはないんじゃないか?」

「ンー、チョット撃ち合わないカイ?」

「何? トッププレイヤーと撃ち合い? 嫌だよ死ぬよ」

「マアマア、そう言わずに」


 ていうかなんでいきなり撃ち合いを要求されるのかがわからないんだが。と、ジト目で睨むも、マアマアとだけ言って譲らない。

 仕方がないので1分だけと時間制限を付けて撃ち合いスタート。


「勝てるわけねえんだよなぁ」


 そもそもスケールが違う。なんで初心者相手にこんなでっかい火の鳥出すの? このピエロ。


「はぁ、アースクリエイト」


 これは技術で勝負するか。

なんでこの主人公門前のプレイヤー全キルしてるんですかね?

実はこの光景ってこのゲーム内だとたまに誰かがやらかすんですよ。経験値美味しいし時短になるし何より楽しいので。それが許されるのがFSO

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