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Freedom Survive Online〜回避特化近接魔法使いの軌跡〜  作者: 海溝
1章 全ての始まり
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28話 待ち受けるは天敵

お久しぶりです。


また再開します。ただ、リアルが忙しく不定期更新になるので気長にお待ちいただけると幸いです。

 おはようございます。1時間半とはいえ寝たのでコーヒーを飲んで出発です。最近ハードスケジュールな気がしてます。昼までには終わりたい。そして備品を買って寝たい。……なんだこの小学生の感想みたいな文は。


 とりあえず女に変装、ライルのカーディガンを身につけいざ出発。魔石のアクセサリー化は今度で、とりあえずポーチに放り込んでおく。最大限のポーションを持っていざ出発!!



「走るよ! ライル!」

「レッツゴー!」


 先ずは3番目の街、サードリンに飛んでそのまま密林フィールドをダッシュ。

 師匠に貰った地図を見ながら脇目も振らずにボスの居る場所へと走り抜ける。


 通り道にプレイヤーの姿はなく、皆ファースティック前の悪魔防衛に向かっているのだろう。


「よし、ボスはでっかいカブトムシだね。焼こう!」

「呪う!!」


 思考入力とショートカット入力で放たれたファイアクリエイトとファイアアローなどの火魔法で焼きにかかり、ライルは呪いで火炎耐性を下げる。


 耐性ダウンの呪いはライルの熟練度が上がった事により解放された。師匠家裏の森様様だな。


 だが燃えてもエリアボス。レベルも100あるらしいので相応にHPも高く、レベル200に到達していない初心者2人がかりでは削り切るのに時間がかかる。


 カブトムシ――識別抜いてるから名前が分からない――はその巨体を生かし突進してくるも、その場に俺の姿はなく、俺の形をした粘液だけが巨体に潰された。


「うん、便利だねこれ。ヘイト切れてるし」


 奴の後ろで悠々と刀を構える俺にカブトムシは反応せず、奴の前にいるライルのみを意識している。


「ただただ硬く、そして速い。確かにシンプルで強い。自分でアバターを動かすVRなら特に」


 けど、その手のボスはもう何度も倒してるんだよね。


 刀に炎を纏わせ(魔法纏と)再度大量の火の玉(ファイアクリエイト)で背後から攻撃する。

 同時に回避しながら呪いをかけていたライルも風を纏わせ攻勢に転ずる。


「「はあぁ!!!」」


 俺とライルが交差し、交差地点(カブトムシ)が爆炎を上げる。

 決まっ……てないですね! 知ってた!


「回避!」

「っ!!!」


 俺が叫ぶと同時にライルが後ろに大きく飛ぶ。

 俺も同時に前に突撃し、飛んできた土の弾を風魔法で逸らしながら大量の水を放つ。


「急激に冷やされたら、物質はどうなると思う?」

「脆くなる!」

「正解!」


 ライルとの意思疎通はまさに打てば響く、という表現が相応しい。

 アヤカとの同化的に感じられるコンビネーションもいいが、こういうのもありだな。


 風を纏った刀と爪が再度交差し、ボスであるカブトムシは倒れた。


 よし、次!


 ドロップアイテムも流し見して4番目の街、フォーキアに寄らずに次のフィールドへ駆け込む。


 渓谷だな。一本道だから分かりやすい。


 あ、プレイヤーだ。


「うおっ、危な!」

「ごめんね! 急いでて! あと20分……!」


 いかにも待ち合わせに間に合わなさそうで急いでるという雰囲気を醸し出しながらダッシュ! 

 後ぶつかりそうになって普通にごめんなさい!


「嘘うまいね」

「ありがと!」


 こういう嘘は得意なので! 誇りは出来ないけど!


 フィールドを走り抜けてボスのいる渓谷の奥に到着。どうやらここから奥に広い空間があって、その奥が出口らしい。


「ボスは死霊騎士だったな」


 名称は何でもいいや。アイゼンなんちゃらだった気がする。……エリアボスだしとっとと倒そう。


「ライル、呪い効きそう?」

「…………効くけど多分効果薄いね」

「そうだよね。じゃあ光魔法で」

「了解! 元の姿は?」

「戻ってよし!」


 さあ、中ボス戦だ!




 俺達が洞窟内に入ると、広間の周囲に設置された蝋燭が青色の火を灯す。

 部屋の中心には鎧が佇んでいる。しかしその節々から見える部位に肉はなく、その体は骨である事は容易に判断できた。


 俺達を認識したのか、その鎧は立ち上がり腰に吊るした2本の両手剣を抜いた。

 両手剣、というよりもバスタードソードか?

 その2本を構える姿はかなり様になっているが、なんというか、機械の限界か、迫力を感じない。

 鎧や剣、そしてその巨体には迫力があるのだが……トリスの立ち姿とは比べ物にもならない。

 有り体に言って、素人っぽさが抜けていない。


「とはいえフィールドボスだしね。行こうかライル」

「うん! 『魔力纏』!」

「『魔法纏』!」


 同時に光を纏い、先ずライルが先陣を切る。

 俺は足にも風を纏いながら大量の光魔法を使用。熟練度がまだ40程度だが魔力纏は出来るし、30個程度なら連続発動も余裕だ。


「そして本命!」


 ライルがデフォルトの色の粘液……つまり空間属性のものを大量に出して分散させるのと同時に俺も光を放つ粘液を出す。


「なんていうか……悪役っぽい」


 絶対にいつかこれ以上のものを開発してやる……!!

 そう心に決めつつ、死霊騎士、要はアンデットに効果抜群となる光の浄化属性を敵に叩きつける!


 ライルの攻撃を防ぎながらじゃ防ぐのも一苦労だろう?


 すると光魔法を死霊騎士の持つ剣が切り裂き、魔法が四散する。

 粘液も、剣に断ち切られて到達することはない。

 鎧に到達しても、有効打らしきダメージは見受けられない。というより、到達した側から制御を外れる感じ?


 というか背後に忍ばせた魔法も一部剣で斬っている辺り背中に目でも付いてるのかな? もしくは魔力感知スキル持ちか。


 とりあえず、疑問を解消しよう。


「『ライトバインド』」


 重ねてアースバインド。

 拘束系魔法である光と土の鎖が騎士を絡め取ろうとするが、その体に触れた側から四散する。


 あー、やっぱり?


「感覚的に反魔かな? 魔法として固定された魔力が分解されてる感じ」


 これが光魔法で有効打が見られない理由か。


「うりゃ!」


 ただ、ライルの魔()纏を使った攻撃は明らかなダメージとなっている。


 もしや貴方、魔()殺しであられます?


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