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1話 俺が転生するまでの話

 普通の日常

 それが1番だと俺は思う。

 普通の生活を過ごすことが最高の幸せ。


「なぁ、そう思うだろ?」


 と、ただいま絶賛ボコボコにしている最中の不良たちに向かって言ってみる。

 そうすると、俺に胸ぐらを掴まれている満身創痍の男が答える。

「な、何g」

 おっと、気を失ってしまったようだ。


 普通の日常を過ごしたい。

 返り討ちにした30人の不良の死体(いや死んでないけど)を見て改めて思う。


 工藤(クドウ)炎真(エンマ) 15歳 高校1年生

 俺は昔から頭が良く、身体能力も高かった。

 顔だって別に悪くない。

 性格も穏やかな俺だが、なぜかはわからないが俺はよく喧嘩を売られる。

 おそらくそういう運命なのだろう。

 そう割り切ることにしている。

 唯一の救いは、俺は喧嘩が強かったことだ。

 今だって30人が一斉に襲って来たが、俺は無傷である。

 そんな俺だが、よく喧嘩しているせいなのだろう。

 高校では俺が恐ろしい不良だと言われており、教師からも問題児として扱われている。


 普通に過ごしたい。


 そう思っても、現実は変わらない。

 俺はこの先ずっと、不良に間違われ続ける人生を過ごすのだろう。

「もう、いっそ死んで異世界に転生したいな・・・」

 おっと、最近妙に異世界に転生するラノベが多かったから思わず呟いてしまった。

 もう、帰ろう。そう思った時だった。


「おい、あれ見ろ!」

 と、近くで声が聞こえる。


 なんだろうと思い、行ってみると大勢の人が集まって空を見上げていた。

 俺も見てみるとそこには、燃えながらものすごいスピードで落ちている ’隕石' があった。

 周りにいる人は写真を撮ったり、興奮しているようだ。

 だが、そんなことよりも・・・


「こっち・・・落ちて来てね?」


 見間違いかなと思ったが、明らかにこちらに落ちて来ている。

(ヤバくねこれ?どうすりゃいいのこれ・・・)

 そうこうしている間にどんどん近づいている。

 周りの人もだんだんと気づいて来て、騒がしくなってきた。

 そして、

「こっち落ちてきてるぞ!」

「早く逃げろーー!」

「もう遅いわよ!!」

 みんなが一斉にパニックに陥る。

 全く、死ぬ時っていうのは突然来るものなんだな、と俺は呑気に考えていた。

 考えているうちに隕石がもうそこまできていた。

 そのまま周囲の人、というかこの町全体が被害に合うのではないかと思われた。


 ・・・そう思っていた。


 地面に激突するかと思われた隕石は、俺の頭上で止まっていた。


「あ、お騒がせしてすいません。この人殺したら用は済みますんで」


 隕石がしゃべった。

 その光景にみんな言葉を失っていた。


 だが俺はそれどころじゃない。


 ()()()()()()()


「・・・あの、この人って俺のこと?」

 とりあえず聞いて見た。


「はい、そうです。じゃあ時間もあれなんで殺しますね」

「いやちょっと待って!状況がいまいちわかr」


 ドゴーーーーーーーーーーーーン!!!!!!


 そんなこんなで俺は死んだ。

 工藤炎真 享年15歳

 俺の人生は幕を閉じた。


 ・・・・・・・・・・・・・・・

  ・・・・・・・・・・・・・

   ・・・・・・・・・・・

    ・・・・・・・・・

     ・・・・・・・

      ・・・・・


 ・・・気づくと俺は芝生の上で寝ていた。


「あれ?俺、確か隕石に・・・」


 そうだ、俺死んだんじゃなかったか!?


 とりあえず起きようと上体を起こした。


 そして俺の目に入ってきたのは、


 見たこともない生き物と植物だった。




温かい目で見守って読んでください

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