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PK職っていいものですよ?  作者: aaa168(スリーエー)
EFOの世界と、初めてのPK
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計画、実行

魔法使いへと一瞬で近付いた俺は、その勢いのまま魔法使いの首辺りを切り裂く。


分かってはいたんだが、面白い程手応えがないな。



「っお前は!」



魔法使いのその声に反応し、大盾と弓使いがこちらを見た。


「さっきの雑魚じゃないあれ!」


「テール、ヘイト頼む!あいつは俺がやる」


「わかったわ!」


弓使いに一度狩っているモンスターのヘイトを預けて、大盾が俺に突っ込んで来る。


うん、一瞬にしては良い判断だ。



……ここからは完全に避けに徹する。



当然だが、敏捷極振りの俺に、大盾との一対一の攻撃なんて届くわけがない。



「雑魚野郎が!邪魔すんじゃねーよ!」



叫びながら突進してくる大盾。


大盾を構えながら突っ込んでくる様子は、中々迫力がある。……当たらないけど。



んー、闘牛的な?



俺は持ち前の速さを生かし、わざと大袈裟に動いて、大盾を煽るように逃げ回る。




――こんな敵には、範囲魔法だよな?




そう、後ろの魔法使いへ伝えるように。



「クロ!」


「任せろ!ふふ、初PKだ……!ファイアーウェーブ!」



魔法使いは、魔法名を唱える。


おそらく、魔法陣が完成するのはあの速度だと10秒程だろう。


10秒なら、あそこ辺りか。


横目で俺の『味方』が現れる、『地点』を予測しておく。




魔法陣完成まで、あと5秒。


弓使いは、mobのヘイトで何も出来ない。


大盾も俺の動きについてこられない。




――ほら魔法使い、お前が頼りだぞ?




魔法陣完成まで。



3秒。目線を『地点』へ。




2秒、『地点』まで駆け込む。




1秒。




0。


魔法使いの杖から、俺がいる『地点』一帯を燃やし尽くそうと炎の波が襲いかかってくる。


それを確認した俺は、出せる力全てを使う勢いで、その『地点』から『味方』のいるであろう場所へと跳びこむ。


俺の後ろから、とてつもなく広範囲の炎が襲ってくるのを見て、思わずニヤける。



――その攻撃は、俺には届かない。



なぜなら。



『青い壁』が、炎を受け止めたからだ。



「ふひ、ざまあみ……え?」



魔法使いは混乱する。


……その訳は。


炎で燃やし尽くした所から、大量のブルースライムが現れたからだろう。


「おいおい、洒落になんねーぞ……」


同じ光景を見た、大盾が嘆く。


そうだな……MMO、いや全てのゲームにおいて、ヘイトというものは、ダメージが大きい方へ向く。


当然、ブルースライムの攻撃対象は。


――ドでかい魔法をぶっ放した、あいつへと変化する。


はは、面白いなあ!


「うわあああ!やばいって!」


「くそ!クロ!俺が出来る限りヘイトを……」


喚く魔法使い、ヘイト集めに必死な大盾。


そうしてる間に、ブルースライムが水鉄砲?の前動作に入っている。



……計画通り。



さて、ここは『味方』に任せて弓使いの方へ行くか。


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