厨二病の男子 1
特殊男子をピックアップした短編にしようと思ってます。
俺はいたって普通の男子高生だ。
何も秀でるものはない。
だが
何故か特殊な男子に絡まれる。
女子なら大歓迎なのに・・・。
今日もまた―
教室に入ってすぐにあいつはやってくる。
「魔王よ、おはよう。」
「おはよう、青山。」
「違うだろ!勇者だ俺は!!!」
「はいはい、おはよう勇者。」
「そっちのザコ、俺の絶対領域に足を踏み入れるなよ。」
魔王ではなく俺は『渡辺 進』
ザコは俺の隣にいる友人『霧島 聖』
この厨二病の奴は『青山 圭吾』
「全く青山の奴ザコって毎度ひどいよな。自分から近づいてきてさあ、
なんだよ絶対領域って。」
「まあまあ、こいつなりのコミュニケーションだろ。」
「お前はいいよなまだ「魔王」だからさ。他は女子でもザコ呼ばわりだからな。」
初対面の時、ザコだと言われて青山のおでこに
デコピンをかましてやって以来「魔王」と呼ばれているだけである。
「いいか魔王、近寄るなよ。俺の後ろに立ったら危ないからな。」
「気をつけるよ。」
いつもながら青山の頭はどっかの世界に行っているらしい。
かまってちゃんではないかと思うが、青山なりのコミュニケーションなのかもしれない。
「お前の青山の扱いには感心するよ。」
「そうか?普通に接してるだけだけどな。」
別に青山は俺と一緒で見た目も頭も普通の男子高校生であって、
ただこじらせてしまっているだけだろ。
それがかなりクラスから敬遠されている様だが、俺はそんなの気にしない。
「ああ、なんか今日は頭が痛い、きっと近くに悪魔がいるんだ。」
「勇者、気をつけろよ。」
とりあえず、朝のやりとりを終えて席に座った。