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オープニング
オープニング
桜咲く並木道。
僕達にとっては歩き慣れた道だった、そこを二人並んで歩く。
それは僕にとって、運命的な金曜の放課後だった。
「そ、そ、それじゃあ、今度の日曜日にということで、美月ちゃん」
「うん、じゃあまたね、勇気くん」
本当は一緒の帰り道なのだが、今は正直照れ恥ずかしくてそれどころではない。
今まで本当は気を寄せてはいたのだが、自分から誘うことができたのは初めてだった。
手の中には二枚の映画のチケット
そこで久しぶりに道場に寄ると言い訳をして、道を別れた。
道を曲がり、少し狭い車道へ出る。
日曜はどういう日になるのか想像すると、ついつい軽いステップになる。
春の陽気に浮かれていたのかも知れない。
だから普段気が付きそうなものにも、気がつかなかったのかもしれない。
ふと振り向く。
目の前には、猛スピードで後ろから突っ込んでくるトラック。
注意一秒、命はひとつ。
それは僕にとって、運命的な金曜の放課後になった。
それを以て、僕の人生は終焉した。