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「ドクター・ドゥルー、レポートの提出期限が切れていますよ。」

 人口太陽の夕日に頬を焼かれながら、窓辺で頬杖を突くバーナード・ドゥルーに、助手のユウジ・ウラハラが声をかけた。この時間は何故か頭が呆として、回転しなくなってしまう。徐々に紫色に、そして闇へと変わる空を見上げて呆けるのが、心地良いのだ。

 特に、今日は。

「ああ。まぁ、いつもの事だし。」

 そう言うと、バーナードは疲れた腕を一度だらりと下に垂らして、反対の腕で頬杖を突き直した。

「ドクター・アンダーソンもドクター・イトダも行ってしまって寂しいのは解りますけど、ドクターの仕事だって重要な事なんですから、きちんとやってもらわないと困ります。」

「…わかってるよ。」

 この助手は非常に物事をはっきりと言う。だから指名したのであるが、たまに少し腹も立つ。

 助手の名前は、カレン・フォーフィールド。今年の初めに研修を終えたばかりの医者の卵である。かく言う自身も、医者である。

 地球がこのようになってしまってから様々な奇病が発症するようになった。元ある病が進化したものから、新たに発生したヴィールスを原因とする新病まで幅広い。それらの治療薬やワクチンを開発するのが主な仕事だが、それに最近新しい仕事が追加された。

 『フィルター』の培養だった。

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