第一章 事件が始まるまでの時間<1>
ふぁーあ、すっげー眠いよ。昨日、今日が森林学校って言うことでうかれちゃった。
まぁ重い荷物を持てばきっと眠気も覚めるだろう。なんたって今日は初めての森林学校の四泊五日の内の一日目なんだから、
荷物も多いんだ。とにかく今日起きたらお母さんが弁当を作っておいてくれるだろう。と思っていた。
でも甘かった、おにぎりどころか起きていなかったのだ。
寝坊をしているお父さんを横目でにらみながら(どうしてにらんだかは後で言う)お母さんを起こしにいった。
学校に行かなきゃ行けない時間は七時、今は六時なので時間がない。
僕はお母さんを起こすと、またもやお父さんを横目でにらみながら、簡単なものを作っていく。
たまごやき・鶏肉・おにぎり・デザートのイチゴなどをどんどん入れてく。
何とかできてできるだけつめこむとリュックの中に入れて家から出て行った。
すると、実は簡単なものを作っていたので、たった三十分でできていたんです。
つまり、急いで出たので三十分ごろだ。そして急いで走っていったら五分ぐらいでつくことになる。
そして、三十五分に着いたら門は閉まっていた。そして、時間を間違えたのかと考えながら歩いてうちに帰る。
―――――一時間早く来ちゃったのかな?
とか
―――――まさか、明日遠足の日じゃないよね?
とかを考えながら歩いて帰ると家への道は十五分、うちに着いたら五十分ぐらいだった。するとお母さんがおきてきて
「あら、おきていたの。じゃあさ、ちょっと朝ごはん作ってくれない。
もし作ってくれないのなら今年はもうゲームも漫画も本も買わないしお年玉も渡さないからね!」
―――――ほとんど脅迫じゃないか。
二つ目の。から鋭くなったお母さんの口調にこう思った僕は頭を抱えたくなったが、
しょうがなく朝ごはんのおにぎりを作ってあげた僕もひとつを急いで食って、時間を確認する。
なんともう五十五分になっていた。お母さんが
「いってらしゃい―――――。」
といったのを、いってきますとも返さずに、急いで出て行った。
そして学校に着くともうすでにみんな着いていてバスに乗る準備をしていた。
何とかバスが出るには間に合ったが、茶木茶木小学校は時間に厳しく、
クラスの中で一番来るのが遅かったものは、遅刻マンなどという名前をつけられて、
しかも三日連続で遅刻マンになると遅刻大王になるという伝統があるだから僕たちは
こんな伝統いらねえだろ。といつも思っている。つまりぼくはその遅刻マンになってしまったわけだ。
幸いにも今までいつも早く来ていたので遅刻大王にはならなかったが、
いつも早く来ていたのでみんなにずっとひやかされた。とにかくバスは出発して各班のレクが始まった。