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やったぜ。(完全版)  作者: 水前寺鯉太郎
やったぜ。11―係長になったぜ

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82/100

第82話

投稿者:係長のわし 2027年5月15日

 やったぜ。2027年5月中旬、現場という名の「生の最前線」に、一ミリの猶予もない衝撃が走りおった。

 朝礼という名の「全体工程会議」の時間じゃ。

 わしの前に、一ミリの隙もなく磨き上げられた「高密度・反射材(ハゲ頭)」を輝かせた男が立っとった。

 不倫パージ(更迭)によって本社から一気に現場へと「不法投棄」された、かつてのわしの上司、ハゲ課長じゃ。

「……本日より、係長の下で修行させていただくことになりました。よろしくお願いいたします」

 かつての威厳を喉の奥底まで飲み込み、白濁したような瞳でわしに頭を下げるハゲ。

 その頭頂部は、一ミリの毛根という名の「資材」も残っておらず、まるで丁寧に竣工されたコンクリート打設面のように滑らかじゃった。

「ハゲ……いや、新人。声が小さい。腹の底から一気にバイブスを出しなさい」

「……はい! よろしくお願いしますっ!」

 わしはコーヒーという名の「黒い聖水」を飲みながら、助けなかった。

 むしろ、一ミリの妥協もない「スパルタ・メンテナンス」を着工してやったわ。

「おい、新人。まずは三郎パグの散歩道にぶちまけられた、あいつの『排泄物(バイオ資材)』を一ミリの隙もなく回収ハツリしてきなさい」

「えっ、わし……私がですか? 前は課長だったんですよ!?」

「知っとる。だが今は、一ミリの毛根もないただの『不純物(作業員)』じゃ。現場の基礎工事から一気にやり直しなさい」

 ハゲは絶望したような顔で、スコップという名の「重機」を手に取り、三郎のブツに向かって一気に突進スクランブルしおった。

 背後では、おっさんと兄ちゃんと金髪が、一ミリの隠しごともない爆笑をドバーっと響かせとったわ。

 兄ちゃんが「元課長、腰が入ってないっすよ! 一気に喉の奥底まで臭いを流し込んでください!」と叫び、金髪が「ハゲ頭に日光が反射して、一ミリの隙もなく眩しいっす! やったぜ!」と咆哮しおった。

 おっさん(62歳)だけは、ハゲが泥まみれでブツを拾う姿をじっとスキャンし、「ほうか」とだけ言った。

 おっさんの「ほうか」は、一ミリの同情も、一ミリの嘲笑も含まない、ただの「事実の打設」じゃった。

 夕方。ハゲは泥と、汗と、三郎のヨダレ(白濁液)でドロドロになりながら、わしの前に再び立った。

「係長……もう、内臓がハツリ倒されそうです。……あぁーもう気が狂う」

 わしはハゲの肩をホールドした。

「ハゲよ。泥にまみれて初めて、人間は一ミリの狂いもない『真の竣工』に近づくんじゃ。明日からは高層ビルの基礎杭を磨きなさい。一ミリの隙もなくな」

 ハゲは「……はい」と、消え入りそうな声で言い残し、フラフラとローソンの灯りへ、屈辱を洗い流すための「高濃度・アルコール添加剤(聖水)」をドバーっと買いに走りおった。

 わしはそれを見送りながら、三郎の頭を撫でた。

「三郎。お前のブツをハゲが片付けたぜ。感想はどうじゃ」

 ぶひ。

「『一ミリも足りん』か。お前も厳しいのう」

 ぶひぶひ。

 元上司を部下としてハツリ倒す。

 人生という名の「不条理な工区」は、今日も一ミリの隙もなく回っとるわ。

 ――やったぜ。

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