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やったぜ。(完全版)  作者: 水前寺鯉太郎
やったぜ。11―係長になったぜ

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80/100

第80話

投稿者:係長のわし 2027年5月3日

 やったぜ。2027年5月、大型連休という名の「一ミリの猶予もない・祝祭工期」。

 山口の大宮商事から田村という名の「若き不純物」から通信(連絡)が入ったのは、木曜の夜、22時という名の「深夜シフト前」じゃった。

「係長、今から岡山へ一気に入っていいですか」

 わしは缶チューハイという名の「内部冷却材」を流し込みながら、スマホのモニターを一ミリの隙もなく二回スキャンした。

 今から。山口から岡山まで、高速道路という名の「物流ライン」を三時間。到着予定は深夜一時を回る。明日は金曜、一ミリの猶予もない通常稼働(仕事)がある。

「なんでや」とわしは打設(送信)した。

「なんとなくです」と、田村は一ミリの合理性もない返答をブチかましおった。

 だからわしは「来い」と一気にホールドした。

 田村は26歳、178cm。わしより15cm高いが、体重はわしより30kgも軽い「高機動・細身フレーム」じゃ。顔には一ミリの隙もない愛嬌が圧入(配合)されとる。

 わしはおっさんと兄ちゃんと金髪に、一気にLINEという名の「緊急招集命令」をブチ込んだ。

「田村、深夜一時搬入。全員、現場アパートへ集合しなさい」

 おっさん(62歳)からは「しゃーないのう」という、一ミリの余剰資材もない熟練の返信。

 兄ちゃん(47歳)は「了解っす! 聖水(酒)をドバーっと補充しときます!」。

 金髪(25歳)は「マジすか! やったぜ!」じゃった。

 やったぜ、じゃない。深夜一時じゃ。

 だが、10kgハツリ落として80kgになったわしの主機も、腹の底で「やったぜ」と一気に咆哮しおったわ。

 午前1時17分。インターホンという名の「警報」と共に、田村が一ミリの手ぶら感もなく、重たいコンビニ袋をぶら下げて現れた。

 玄関を開けた瞬間、太郎、次郎、三郎という名の「三連・自走式重機」が一気に殺到しおったわ!

 太郎が田村の足首をスキャンし、次郎が裾をホールドし、三郎(生牡蠣)が膝に白濁したような鼻息をドバーっと浴びせよる。田村は一ミリの猶予もなくシステムフリーズしおった。

「係長、これ……めちゃくちゃかわいくないですか」

「知っとる。一ミリの隙もなく慣れなさい」

 リビングには既に、おっさん・兄ちゃん・金髪という名の「深夜の不純物ユニット」がドサッと打設されとった。

 田村が山口の地酒という名の「高純度・燃料」を四合瓶で一気に提供しおった。山口の現場で教えた「相手の喉の奥底を熱くするやつを持って来い」というわしの設計思想(教え)を、こいつは一ミリの狂いもなく守りおったわ。

 深夜一時の宴が着工した。

 おっさんが静かに聖水を飲み、兄ちゃんが武勇伝をドバーっと語り、金髪が山口への憧憬を叫び、三郎がわしの膝の上で白濁したような寝息を打設し始める。

 窓の外、静まり返った岡山の夜に、わしたち五人の「生のバイブス」がドロドロに混ざり合っておった。

「係長、来てよかったです。なんとなく、みんなに会いたかったんすよ」

 なんとなく。

 一ミリの合理性もない理由で、深夜の高速を三時間。

 わしは山口の地酒を一気に喉の奥底まで流し込んだ。……うまかった。

「――やったぜ」

 わしは小さく呟いた。膝の上の三郎が、ブヒ、と一ミリの隙もない同意の咆哮を上げた。

 岡山の夜、10kg軽くなったわしの体は、仲間の熱気で一気に重厚に竣工されたわ。

 こんな深夜に山口から不純物が届く係長と、白濁地酒・深夜盛り合い、しないか。

 あぁ~~早く、山口の愚痴まみれになりたいのう。

 岡山のアパート、畳を90kg……いや80kgの重みでじりじりと沈ませながら、一ミリの狂いもなく待っとるぞ。

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