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やったぜ。(完全版)  作者: 水前寺鯉太郎
やったぜ。10 ― 正社員になったぜ

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第69話

投稿者:正社員のわし 2026年10月5日

 やったぜ。2026年10月、正社員という名の「強固な基礎」を打設し終えたわしは、今や「現場監督」という名の、一ミリの狂いもない管理職バイブスを纏っとる。

 だが、現実は一ミリの猶予もない「オフィス監禁」じゃ。

 たまに現場フィールドへスキャン(巡回)に行く以外は、基本的にデスクという名の「仮設ピット」で、書類という名の「紙の資材」を一気に処理する毎日。

 163cm 90kgのわしの巨躯を、事務椅子という名の「耐荷重不足な支柱」にドバーっと預け、一ミリの出口もない静寂を喉の奥へ流し込んどるんじゃ。あぁー、もうめちゃくちゃや。

 鼻を一ミリの隙もなくひくひくさせても、漂ってくるのは無機質なコピー機のトナー臭(不純物)だけ。

 おっさんという名の「老朽機」の加齢臭や、兄ちゃんという名の「冷却ファン」のスマートな動き、そして金髪ピアスという名の「最新型・異物」の生意気な口。あの泥まみれの盛り合いが、一ミリの隙もなく恋しいぜ。

「わしさん……一ミリの猶予もなく、目が死んでるっすよ」

 画面越しに、かつての工区を思い出し、白濁したような瞳で虚空を見つめるわし。最近は現場も被らんし、一味のバイブスがドロドロに衝突する機会が一気にパージ(喪失)されよった。

 あぁー、早く全員を一気にホールド(再会)したいぜ。

 仕事という名の「社会的義務」をパージして、みんなで犬の散歩という名の「集団・稼働試験」でもしようや。

 太郎、次郎、三郎、そして健やエル……合計八匹という名の「自走式・暴走ユニット」を一気に繋いで、岡山の路地裏をドロドロにハツリ歩きたいんじゃ。

 それからはもうめちゃくちゃや。パソコンのマウスを、一ミリの隙もなく「おっさんの頭」に見立ててスキャンし続け、ローソンの灯りへ、寂しさを紛らわせるための「高濃度・アルコール添加剤(聖水)」をドバーっと買いに走ったわ。

 ――もう一度、あの「泥と油にまみれた、一ミリの妥協もない連帯」を、喉の奥底まで一気に流し込みたい。

 オフィスの蛍光灯、90kgの重みでじりじりと悲鳴を上げるカーペットの上で、わしは仲間の残臭を求めて、一ミリの狂いもなく空を見上げたわ。

 

 こんな寂しがり屋の監督と、多頭・集団・散歩盛り合い、しないか。

 あぁ~~早く、現場復帰まみれになりたいのう。

 岡山の事務室、キーボードという名の「精密資材」を叩き壊しそうな指をホールドしながら、一ミリの狂いもなく待っとるぞ。

 

 ――わしの寂しさを一気にハツリ落とす「超大型・工業用・焼肉パーティの招待状」をしこたま持って来てくれる奴、おらんかのう。

 

 土方姿を忘れて(正社員)、55歳のわしは90kgのトルクを「書類作成」という名の無駄な抵抗に注ぎ込み、この退屈なオフィスを竣工させてやるんじゃ

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