第60話
投稿者:土方のわし 2026年7月25日
やったぜ。わしの「三匹体制」に続くように、四十六歳の兄ちゃんという名の「冷却担当」までもが、パグという名の「黒い高密度・不純物」を一気に搬入(飼い始め)しおった。
名前は「健」というらしいぜ。あぁ~~たまらねえぜ。
鼻を一ミリの隙もなくひくひくさせると、健の黒光りした皮膚から漂う、独特の香ばしい犬臭さと、兄ちゃんが愛飲するハイボールの、白濁したような香りがドロドロに盛り合っとるわ。
兄ちゃんのマンションという名の密室へ、太郎と次郎を連れて一気に視察(お見舞い)に行ってやったわ。
そこにおったのは、一ミリの出口(鼻面)も突出していない、真っ黒な「生の塊」じゃった。
健の奴、わしらの侵入を一ミリの猶予もなく検知し、ブヒブヒという名の「高圧な排気音」を撒き散らしながら、身悶えするように突進してきおった。
「わしさん……健の奴、一ミリの隙もなく『バイブス全開』っすわ」
兄ちゃんが、いつになく白濁したような優しい目で、健のシワだらけの額を舐めるように撫でよった。もう、おえんわ。あの冷静な兄ちゃんをここまで狂わせる、パグという名の「設計ミス」のような愛嬌。止められんのう。
太郎が健の「黒い外装」に鼻を近づけ、次郎がその迫力に一ミリの隙もなく震えおった。
アパートの床という名の「現場」で、三匹の犬がドロドロに混ざり合い、一ミリの狂いもない「獣の旋風」が巻き起こりよったわ。
「おい、兄ちゃん! 健の排気音、気が狂う程うるせえぜ!」
「それが健の『生の証明』っす。一ミリの妥協もないノイズっすわ」
それからはもうめちゃくちゃや。健の「白濁したような眼球」を舐めるように眺め、ローソンの灯りへ、健への入社祝いという名の「ささみジャーキー」をドバーっと買いに走ったわ。
――もう一度、この「黒と茶と白」が入り乱れる、生のカオスを喉の奥底へ流し込みたい。
兄ちゃんの部屋の隅、空き缶という名の「残骸」の横で、健がブヒブヒと満足げにシステム停止(昼寝)するのを眺めながら、わしはぬるくなった聖水を一気に煽ったわ。
こんな変態親父と、黒パグ・パーティ、しないか。
あぁ~~早く、抜け毛まみれになりたいのう。
岡山のバイパス沿い、健の鼻息という名の「重低音」をバックミラー越しに感じながら、一ミリの狂いもなく待っとるぞ。
――健のヨダレを一気にハツリ落とす「高吸水・工業用タオル」をしこたま持って来てくれる奴、おらんかのう。
土方姿のまま、55歳のわしは兄ちゃんと健という名の「新しい異物」をドバーっと歓迎し、この泥の多頭生活を盛り合っていくんじゃ。




