ちぐはぐな世界
ちぐはぐとは、暗黙の了解と勘違いにより成り立つ
ちぐはぐは個性ではない、そうすべきではない
斯くあるべき、ところを追求するが故にちぐはぐとなる
斯くあるべきではない、ところを放置するが故にちぐはぐとなる
世界は、ちぐはぐで成り立つ
世界が、ちぐはぐを拒否した時に起こり得る崩壊は、不調和、混沌、そして源初の姿となる
ある瞬間、糸を引いたかの様に、非ちぐはぐ化する事象が発生する
非ちぐはぐ化の事象も、全体が混沌においては、一つのちぐはぐである。
元素記号や物理法則とは、非ちぐはぐ化された事象である
未知の元素記号や未解明の物理法則は、ちぐはぐ化した混沌の内に潜む
構造体において、ちぐはぐな事象をどう扱うかが重要であり、自発的であれば進化へと繋がる
高圧的で強制されたちぐはぐな事象とは、構造体にとっての崩壊か、変化を求められる
ちぐはぐであると自認出来る人とは、変化を恐れず、開拓精神に富む
ちぐはぐであることを恐怖する人とは、硬直化した精神と、自らを拘束する、従属することを好む
ちぐはぐの語源とは、「一具+剥ぐれる」とあり、揃っているものが欠けてるの意
ちぐはぐの反意語とは、理論整然、首尾一貫とある、ちぐはぐは不当な立場に陥れられている
理論整然、首尾一貫も過ぎれば全体主義者の登場を思い起こす、行進と独特のポーズ
力への意思とは、ちぐはぐでなければならない、弱さを認め、克服する超人を見る
私はちぐはぐを好む、私自身、ちぐはぐな人間であり、弱い存在である
弱さを認めない価値観、考え方、哲学に、真っ向から反対する、烏合の一人ではなく、aristotles200という人間一人が反対する
水に、ちぐはぐの姿を見る
結晶、固体、液体、気体、状況に合わせて姿を変化させ、高みから低きに流れるを常とする
やがては大海に至る、生命の水とは言い得て妙
風に、ちぐはぐの姿を見る
人間の、哀しさ、醜さ、苦しさ、辛さ、全てを吹飛ばし、清浄な風を周囲に至らせる
常に風が吹いている、世界は循環し生を得る
土に、ちぐはぐの姿を見る
全てを育み、菌を、虫を、あらゆる生き物が生まれ、そして土に返る、ゆりかごから墓場
繰り返される生命、循環し世界は死を繰り返す
火に、ちぐはぐの姿を見る
高炉にて鉄を溶かす、鋳鉄を穿つ、鋼を見出だす
鋼は文明を生み、武器を、争いを生み出す
洞窟を照らす暖かな焚火、キノコ雲、骸骨の荒野
この詩も、ちぐはぐに他ならない