罪悪感
「さあ! 世にも奇妙なイリュージョンだ!!」
引き攣った喉から無理に声をあげる。
今日は初めての舞台だ。
僕は舞台上の箱に身を隠し、細い剣で貫かれる役目を担う。
練習通りに成功するか心配は尽きないけれど、僕の緊張をほぐすために先輩がわざわざ好物のお菓子を準備してくれたのだ。
その思いに応えるために、出来るだけ陽気に元気に、精一杯やってやる!
よし、行くぞ!!
緊張のなか、扉が閉まって――、暗転。
◇
ピコン!
【世界一、罪悪感のないマジック型処刑、成功。正式運用へ】