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2/12

ボッチくんは悲劇を味わうことになりそうです

 現在、俺は玲奈と大型ショッピングモールで、デートをしていた。


 玲奈が洋服を見たいと言うので、俺たちは洋服店に向かった。




★ ★ ★ ★




 洋服店に着いてからわずか5分で玲奈はテーラードジャケットやテーパードパンツなど、合計7着の衣服を買い物かごに入れていた。


 服選ぶの早すぎんだろ!?


「綾人、私試着してくるから待ってて」

「あ、あぁ……」


 玲奈は試着室へと向かって行った。


 俺は玲奈が戻ってくるまで、適当に店内の服を見ることにした。




★ ★ ★ ★




 玲奈が試着室から戻ってきた。


「お待たせ~」

「どれを買うか決まったのか?」

「うん」

「そうか。じゃあ買わないのは元の場所に――」

「全部買う」

「…………は!? こ、この買い物かごに入ってる洋服……全部買うのか!?」

「うん」


 ま……まあでも、俺が買ってあげるわけじゃないし、別にいいか。


「綾人」

「ん?」


 すると、突然玲奈は俺の右腕に胸を押し当てて抱きついてきた。


「な……何してんだよ!? 玲奈!」

「綾人……お願いがあるの」

「……お願い?」

「この洋服、全部買ってくれる?」

「……はぁ!? いや、無理無理無理無理! 1着5000円以上もする服を流石に7着も買えないって!」


 玲奈は上目遣いで俺におねだりをしてきた。


 やめろ……やめてくれ! そんな顔でおねだりされたら……買ってあげるしかないだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!


 俺はため息をついた。


「仕方ないな~。1階のATMでお金を下ろしてくるから、ここで待ってろよ」

「ありがとう! 綾人! だ~いすき!!」


 俺は1階に設置してあるATMへと向かい、歩き出した。


 バイトの給料、少しだけ貯金しておいてよかった~。


 その後、俺はATMでお金を下ろして、玲奈のために服を全部買ってあげた。


 ちなみにATMの残高は389円しか残っていない。




★ ★ ★ ★




 時刻は20時を過ぎた。


 玲奈が俺に話したいことがあるらしく、玲奈の家の近くにある公園のベンチに座って、話を聞くことにした。


「それで、話ってなんだ?」

「…………」

「もしかして玲奈、お前……(いじ)められてたりしてるのか?」

「…………」

「あー、それとも……ストーカー被害に()ってるとかか?」

「…………」

「あとは、そうだな~……。家族の中が悪いから家に帰りたくないとかか? ……いや、ごめん。そんなはずないよ――」

「アハハハハハハハハハハハハハハハ……!!」


 玲奈はベンチから立った。


「…………玲奈?」

「私が虐められているとか、ストーカー被害に遭ってるとか、家族の中が悪いから家に帰りたくないとか、マジウケるんだけど!」


 …………これが……玲奈、なのか?


「ねぇ、綾人……私があんたみたいなのを本気で好きになるわけないじゃん」

「えっ……。玲奈、何を言って――」

「まだ気づいてないの?」


 玲奈はため息をついた。


「バカでもわかるように教えてあげる……」


 そう言うと玲奈は、急に顔を近づけてきた。


「あんたは私にまんまと騙されていたのよ」

「!?」


 俺が……玲奈に……騙されていた!?

ご拝読頂きありがとうございます。次話、悲劇回となります。星宮さんが篠垣のことを……。


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