第21話
サクラ様がサクラという呼び名になればよかったのです。
だけど、多数決の関係で、サクラ様になったのです。
あたし以外が「一応、お嬢様だから」という理由で、サクラ様にしたのです。
イメージカラーも、咲良ちゃんは緑で、櫻君は青とすぐ決まったのです。
そこで、赤ちゃんのためのベビー服が女の子ならばベビーピンク、男の子ならベビーブルーしかさくらさんが持っていなかったのです。
そこで、あたしはピンクが本当は良かったのに、白に決められてしまったのです。
サクラ様さえいなければ、あたしは桜様と様つけになれたし、ピンクをイメージカラーにできたのです。
しかも、あたしも桜柄のピンクの服が着たかったのに、サクラ様はいつも桜柄のベビーピンクのロンパースを着ていたのです。
白の服は、いつも汚れるので悩んでいたのです。
白なんて、本当は好きではないのです。
あたしの血の繋がらない最後にママちゃまになった人は、佐倉ちゃまというあたしの嫌いな苗字になった佐倉ママちゃまは、白が好きだったからなのです。
あたしは、本当のママちゃまとパパちゃまがつけてくれた桜という名前は好きなのですが、
佐倉ママちゃまと同じ苗字は嫌いなのです。
いつも、男の人とデートに行く時は、白の服でも透ける服を着ていたのです。
白のシャツワンピースとか。
最後にママちゃまになった人は確か、港区女子だったのです。
だから、子供なんか放置して、男とずっと遊んでいたのです。
あたしが小学三年生の段階で、24歳であるため、あたしとは年の離れたお姉ちゃまぐらいの年齢差でしかない、
若いママちゃまだったのです。
来年には港区女子を卒業して、育児に専念するなんて話を聞かされたこともあったけれど、信じられなかったのです。
いつから、港区女子をやっているのか定かではないのです。
また、別の記憶が蘇ってくるのです。
あたしの赤いハート型のステッキは、櫻君にプレゼントしてもらった物なのです。
「桜には、赤も似合うと思いますぞ」
「ありがとうなのです。嬉しいのです」
そう、櫻君は優しかったのです。
無口で、無表情で、何を考えているのかわからなかったけれど、大人の男の人みたく優しかったのです。
「桜には、この服も似合うと思うでござる」
咲良ちゃんは、あたしの服を考えてくれたのです。
一緒にショッピングに行った記憶もあるのです。
一緒に服選びをしたり、スイーツを食べに行ったときは、楽しかったのです。
「いつも、娘を見てくれてありがとうね」
サクラ様のママちゃまに、お礼を言われたのです。
サクラちゃまのママちゃまも、パパちゃまも高校一年生で妊娠が発覚して、高校二年生でサクラちゃまが生まれて、その間、さくらさんが預かることとなり、高校を卒業したら、サクラ様は両親の元に帰ることになっていたのです。




