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″ 出会い″

序章

幽霊はいるか

魂はあるか

あの世はあるか

そんなことはどうでもいい

″異形な友人″と「幸福人類」を抹殺

現世を破壊する

そんな若き″大元帥″

 何の変哲もない日常、何の変わり映えもしない一年。変わりゆくのは季節だけ。

俺の名前は鈴木。なんの特技もなく、ただただ毎日をグダグダ生きてるだけの就活中無職22歳。

浪人してでも受かった大学を突如と襲う難病により中退してもめげずにバイトをするもパワハラで辞めてしまった。思えば幼稚園の頃からイジメや孤立の道を歩んできた。


受かるハズもない面接

結婚している元同級生達

友人が多数いる元親友

恋愛アピールが絶えないsns

高収入両親からの圧力

社会的孤立


そんなことを考えながら延々なる闘病と就活に励んでいる時、俺はふと思った。


『こんな不条理な世の中、消えてしまえ』


そう思った日以来、毎日のように人間への


憎悪

怨嗟

呪怨


という感情が頭の中をしめるようになった。

そうすると不思議なことが多々起きるようになったのだ

何故か山奥に行きたくなったり、なぜかダムが好きになったり。後でその場所を調べてみたら偶然にも自殺の名所だったりしたわけだ。

また父と釣りに行った時、心霊スポットではないが父の友人何人もが

「あそこは出る」「また後ろに立たれて帰れなかった」

と『知る人ぞ知る心霊スポット』で準備をしていた時は急に睡魔に襲われ、結局釣りをせず潮騒を聴いて帰ってしまった。

睡魔と言うが、とても心地が良く、その瞬間は日々のストレスから解放されていた気がした。

釣りはよく行くのに、何故かその場所だけ時が止まったように落ち着くのだ。


そう

俺が行きたくなる場所はどこも「自害」があり、またどこも「心地が良くなる」場所であった。

その時直感で理解したのだ。


″俺と怨霊は同じ感性である″ということを


幽霊などと言われるモノなんて存在しない。そう断固として決めつけていた俺はその釣りを境に「いるんじゃないか」と考えだした

逆に数多ある心霊スポットと呼ばれる場所は人が多く来る分

″いない″と解釈している。



そうして変わらない毎日を送って、寝ようとし、瞼がうつらうつらした瞬間だ

体が動かない、、

腕に力を入れる、、びくともしない

脚に力を入れる、、全く動かない

目だけは動く。

辺りを見ると夢にしては正確すぎる物の配置、景色、感覚、、、

時計の音すら鮮明に聞き取れた。

俺は初めての金縛りにあったのだ。しかし金縛りは科学で解明されている。

『霊的現象ではない』とたかを括っていた俺はある威圧感を感じだした。ちょうど顔の向きと逆方向からだ。

″何か″が俺の真横にいる。

冷や汗をかく。

テレビや動画サイト、ゲームなどで散々″怪物″を見てきた俺にとって、大抵の異物は怖くない。

しかし何故かわからないが″そいつ″には強い恐怖を感じたのだ。

目だけは動く。。いつか″そいつ″と目が合うかもしれない。

そう考えると再び悪寒がし、眼を全力で瞑ろうとする

刹那″そいつ″は俺の視界にはっきり入ってきた。

髪は黒髪、顔はペンキで塗られたように真っ黒で女か男かもわからない。何より認識できたのは頭だけで胴体はなかったと思う。



翌朝、、目が覚めると服は勿論、敷布団まで汗でぐっしょり汚れていた。

衝撃的すぎる体験から一度心を落ち着かせ、寝る寸前の出来事を精査する。


物の配置、時計の音、、そして″ヤツ″の位置


これではっきりわかった

物の配置が完全に″ヤツ″の場所だけモザイクのように記憶からなくなっている

″ヤツ″がいたから後ろが見えず、記憶していない証拠だった


そこで俺は″幽霊″を理解した


透けていない

近いと悪寒がする

ハッキリ形があるわけではない


今までの体験や金縛りから

彼、彼女らは″気″のようなものが強く、かと言って悪事を働くわけではないと断定した。

いつしか俺は彼、彼女らが″友人″となり会話するようになった。


俺「この理論からして、、」


″友人″「しかし、、」


俺「君達の未練、、」


″友人″「その意見、、」


俺「なるほど、、」


実家でも″友人″と話す。

家族は俺を精神疾患と決めていた為、不気味に思われてもいつしか順応したようで何も言ってこなくなった。




既に″友人″は三人に増えていた。

実体は見えない、しかし三人とも強い個性があるのがわかる

 

一人はいつもそばに居て話を聞いてくれる

この友人はとても優しく、また同調してくれる


一人はいつも反対意見を聞かせてくれる

この友人は頭脳明晰でビシッと反対論を唱えてくれる


一人はいつも提案や計画などを立ててくれる

この友人は俺が騙されている時助けてくれたり、他者とのコミュニケーションが得意だった



三人は今もすぐそばにいて、支えてくれる。でもなぜ俺に『憑いた』のだろう

ふと思い浮かぶのは人間への憎悪が他者より強いことだった


人間を憎悪、怨嗟、呪怨するあまり″彼ら″と同じ感性になり、最終的は俺は『肉体のある怨霊』になったらしい

そして俺はそのリーダーとして位置しているようだ。

しかし弊害にもお経中に吐き気を催したり、線香の香りで多幸感に見舞われるのはなんとかしてほしいが


友人との出会いはおそらく″各所″であり、今は数えきれないほどの友人を引き連れている感覚がはっきりある


平凡な無職就活生はいつしか呪怨の塊となり、百鬼夜行の真ん中に君臨していた。

そんな鈴木、、俺の物語である



読んでくださった方ありがとうございました

彼は彼であり私は私です

彼がどんな人生を歩むのか、、それが私にも気になります

連載続けますのでよろしくお願いします!

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