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英雄に憧れた少年は!!!魔王になる???  作者: 寝巻小唄
デスペラード編
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デスペラード編 序章〈運命〉

お久しぶりです!寝巻小唄です!


第2の日曜日から火曜日

第4の日曜日から火曜日

のどれかで3〜4回を目指して投稿します

概要は後書きで

 バドン達が自村に帰ってから5日後、王都の城内にある軍部の会議室ではある議題で混乱が生じていた。


「ですから!!!我ら擬似勇者騎士団第二部隊が支援に行くと言っているのです!何故助けを求めているもの達の声を聞こうとしないのですか!!!」


 会議室の中でひときは大きな声で美しい紅髪をなびかせながら、この場に居る他の騎士団長達に怒号を浴びせる女性がいた


「エレナ嬢これは貴女がいつも行なっているご遊戯と違うのですよ?つい最近も他国の勇者の侵入を許したばかりでこの国は緊張状態なのです。それに加えて()()が近隣の村の近くにある洞窟に()()()と言った嘘か本当かもわからん報告に兵を割くなど馬鹿げているとおもいませんか?敵国の虚偽の情報の可能性もありますしここは続報を待つのが妥当な判断かと思われますが?」


「...っ!確かにそうかもしれませんが!本当に魔王が出たのであれば他国の勇者どころではありません!!育ちきる前に我らで手を打たなければ周辺の村々に多大な被害が出ます!!!被害が出てからでは遅いのですよ?!報告が嘘にせよ本当にせよ我ら騎士団が調査に乗りでなければ冒険者にも被害が出てしまいます!」


 一般の人よりも小柄なドワーフ族でありこの国では珍しい亜人で団長でもある第七騎士団団長に現状を告げられながらもエレナは食い下がる、この様な会議が行われている理由は、先刻魔王らしき魔力量を感知したと話題に上がっていた村の冒険者ギルドから緊急の手紙が届きどうするべきかを話し合った結果、ギルド側で冒険者を募り魔王が実在するという確認と、その周辺の魔物の様子を王国騎士団に調査報告し結果次第で騎士団の中から派遣部隊を編成し派遣するとの結論がなされた。


 しかしこれに反対したのが第二騎士団の団長であるエレナであった。彼女は冒険者を募るのではなく自分達第二騎士団が村に調査に赴き危険があれば即座にこれを撃退した方が良しとして他の団長達に抗議したのである。


「エレナお前の言い分もよく分かるが、我らは国王の騎士団なのであって民の騎士団ではない、我らが守るのはこの国の王の血筋...何処ともしれん者達の為に存在する我らではないのだよ」


 カイゼル髭を生やした第三騎士団長はエレナを睨みながらそう突き放す。エレナにとっては1番話したくもない相手、第三騎士団長であり宰相でもある男、その思想はこの国のすべては王の所有物であり国民は王の奴隷であると考える完全な王の崇拝者、しかしこの男の考えはこの国の上流階級では一般的で民を奴隷としか考えて居ない連中の中ではかなりの過激派なのだ。


「貴様には聞いていない!!!民を奴隷としか考えて居ない貴様と話をしても何も進まないわ!!!私が聞いているのは将軍!貴方に聞いているのです!我らが長であるアルドレフ・ロードラン騎士団長!!貴方が首を縦に振ってさえくれれば私達擬似勇者第二騎士団だけでも向かいます!!なのでどうか!!お願いです!」


 エレナから貴様と呼ばれた第三騎士団長は椅子を蹴り上げ剣を抜刀するが、エレナはお構い無しにアルドレフに頭を下げる。第三騎士団長が何かを叫んでいるが聞く耳など初めから持って居ない。


「剣をしまえクレイ、騎士団長同士が剣を交えるのは禁則事項だぞ?それにエレナこの会議はもう終わった、報告で魔王が本当に誕生していたのならその時にお前達第二騎士団が出るがいい、しかし今この現状ではどの騎士団からも応援は出せないと先程魔法鳥(マジックバード)を飛ばした、今のお前達には出番は無い大人しくしていろ」


 低い声音に威圧を乗せながらそう告げ会議は終わりだとアルドレフは締める、その瞬間周りにいた騎士団長たちはやれやれといった様子で席を立つ。


「命拾いしたな小娘が!!」


「それじゃわしも戻りますかな」


「帰って飲むか〜」


 各々の騎士団長はそれぞれ口々に言いながら部屋を出る、そんな中エレナは席から立とうとせず一人で机に突っ伏して居た。


「くッ...なんで誰も動こうとしないの!!魔王が誕生したのが分かるまで?頭の中身空っぽなんじゃないの!!そんなんじゃ何もかも遅い!本当に最低...民を奴隷としか見ていないクズども!!」


 恨み節を机にぶつけながら先程将軍から受けた威圧に身震いをさせる。


(敵わない...今の自分ではまだあの将軍に勝てない...それだけでは無いあの瞳を見た瞬間身体が石になったみたいに動けなかった...あれがこの国の最強戦力...あれに勝てる人なんて...)


 そんな事を思いながら瞳に涙を浮かべる


「ちーっす!(あね)さん迎いきましたよー!」


 ガチャリと扉が開くと同時に陽気な声が聞こえて来てエレナは涙を拭いて扉の方を見る


「あちゃ〜まーた泣かされたんすか?姉さんも懲りないっすね〜貴女がいくら強くてもウチの()()に叶わないんですしいつもそんなになるならそんな喧嘩売らんでも良いのに」


「うっさい!喧嘩を売ったわけじゃ無いわよ!!!私はただ私が正しいと思った事を言っただけ!!それで何を言われようが私の勝手でしょ?アンタも何かあんなら言いなさいよ!」


「俺は姉さんになんも言わねっすよ?だって姉さんの思想が好きで俺は親父のとこから姉さんに着いたわけですからねっとそんな事はいいやピュートンさんから言伝預かってきましたよ?」


 部屋に入ってきた蒼色の髪が特徴的な青年はおちゃらけた風にエレナを揶揄った後ピュートンからの言伝を伝えた。


「それ本当なの?なら急いで準備しないと」


 言伝を聞いたエレナは一瞬驚いた顔をしたが直ぐに真剣な顔に戻り準備の為に急いで自分の部屋に戻ろうとする、そんなあわただしくしているエレナに青年が声をかける


「俺も聞いた時は驚きましたけど、姉さんにとってそんなに急ぐことなんすね...なら俺も急いで準備してくるっす」


「貴方は別に来なくても良いのよ?だってこれは軍規違反にあたるもの...貴方は立場上下手したら辞めさせられるわよ?だから...」


「なんと言われようと行きますよ?会議の内容は知らんすけど退屈してたし、姉さん一人に危険な事させられねーすからね」


「わかったわ...その覚悟しっかり受け止めてあげるしっかり準備しなさい」


 ピュートンからの言伝の内容は先程の議題の決定、それを読んでの言伝であった。


『あの議題でもし騎士団が動かないのであれば自分の権限を持って使命を与える...極秘裏に村に向かい調査せよ、なお門兵には二人の事を伝えてある急ぎ出立すれば将軍が追ってくることはないだろう』


 それを聞いたエレナは疑念を抱きながらもその言伝を出したピュートンに感謝をして身支度を済ませていく


(今から出て早馬を出せば魔王が居ると疑われている村に夕方頃に着ける、それから調査をして明日の朝までに戻ればいいはず、ばれてしまっても全て終わった後!ピュートンさんがくれたチャンスしっかり活かさなきゃ!)


 そうして第二騎士団の団長とその副官は使命を果たす為魔王の出た村に急いで向かうのであった。


 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜


 王国で話し合いが終わりエレナ達が疑わしき村に向かう中、その村の一画からいつも通りの会話が聞こえてくる


「おにぃ!!昨日またテミスねぇと一日中修行してたでしょ?!昨日も言ったよね?学校に行ってねってなんで行かないの?!ふざけてんの?!」


 妹にそう言われ、後頭部を掻きごめんごめんと困った笑みを浮かべているバドンは、今日も今日とて朝食を終えて話題にも上がったテミスと一緒に近くの森に稽古に行く準備をしていた。


「本当にごめんって、昨日は数式学や魔法学、剣術に貴族学だけだったから行かなかっただけで今日は絶対行くよ!!...午後から」


「午後?!最初から出ないとダメじゃん!!確かに今の学校の授業はおにぃ達に簡単すぎるかも知んないけど!昨日の貴族学だけでも...」


 ナオはそこまで言うとバドンに穏やかな笑みを向けられていた事に気づく、いつも真剣に怒ってもこの優しい笑顔の前には勝てないでいた。


「本当にごめんね?貴族学は確かに騎士団に入るなら必要だけど、騎士団に入ってから覚えても遅くは無い学科だし今日の午後に出る商人学の方が()達にとって必要だから、今は学校で習うことよりテミスの剣術を上げておきたいんだ!今の内に出来ることだけやってあげたくて」


 そう妹を諭すように言うと、ポンポンと頭を撫でて「行ってくるね!」と改めて笑顔を向ける、いつも向けられるその優しい笑顔にナオは顔を伏せほほを赤らめる。


「もう...」


 ナオの顔はにやけていて先程兄に撫でられた頭に自分の手を置く、父親の居なくなったこの家庭で兄であり父親であろうとするバドンをナオは悪く思えないのだ。


「ナオ?そんなとこで何してるの?貴女も早く支度して学校に行っちゃいなさい」


 そうしてるとお皿を洗い終わった母がいまだに玄関の前で立っているナオに声をかける


「はーい準備したら行ってくる〜」


 元気な声で返事をすると自身の部屋へ戻り支度を済ませて学校へ行く、いつもと変わらないそんな朝が来たとナオは思い笑顔で家を出る


 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜


 王城にある王の書斎、そこではフードを深くかぶった大柄な男と王、そしてこの国の第一騎士団長を務める将軍の姿があった。


「してアルドレフよ、首尾はどうじゃ?しっかりと王城に騎士団は繋ぎとめられたか?」


 侍女が持ってきた紅茶を啜りながら厭らしい笑みを浮かべ、先程呼び出した将軍にこの国の王は聞く


「ええ、勇者の件もあり皆報告を待つそうです、これで村が消えればこの国でも勇者が召喚できるでしょう、しかし懸念点もあります、エレナ嬢が第二騎士団を動かしたいと進言されまして気が気ではありませんでしたよ」


 アルドレフも目の前の紅茶を手にして喉を潤す、エレナ嬢はこの国の第四王女殿下その人の言葉を聞き流すのは実際には難しい話、しかしあの騎士団の既に大半は....


「ふむ...わしが孕ませた正義感の強かったあの剣士を生業にしていた女の娘か...まったく親子揃って正義感に酔いしれるとは、混じり物めが出しゃばりよって、しかしあの娘の母親は良かった...正義の為か知らぬが自ら身体を差し出して孕まされるとは滑稽だったな!その後この私がどうにか出来ると思ったのか、しかし奴ももうわしの術中どうとでもなろう?娘の方は警戒した方が良いな、この計画が失敗すれば再起までに2年はかかるぞ?」


「存じております今我が従順な兵を見張りに置いておりますのでその心配はないかと」


 そう、先程の騎士団に上がった議題は敵国の密偵やギルドの虚偽の報告ではない、この国の王や将軍が裏で手を引いて魔王を作り出そうとしていたのだ...ロブロム王国の現国王は民を奴隷とし自らは神であると思い、勇者召喚の贄にバドン達の村を魔族に襲わせる手筈になっていた....それがこの国の命運を分ける選択だとも知らずに

後書きでも今日は寝巻小唄です!


お久しぶりです!最近書けなかった理由を軽くまずpcのキーボードが逝きました...m、n、j、h、y、t、飲み物をこぼし犠牲になったキーボードのキー達に祈りを


昨今のウイルスの所為で家から出れずAmazonでキーボード頼もうにも自分の使っていたものは買えず...なので代用案としてスマホをキーボードがわりに使ったのですが難しいのなんの...


それよりお久しぶりの投稿です!これから物語が大きく動きます!!!書いていくのが楽しみです!!それではまた次回お会いしましょう!次回は三月になります!よろしくお願いします!


ツイッターもやっているのでフォローしてくれたら嬉しいです...まあやってることは近況報告だけですがwww

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