トーナメント編 第4章〈怪物Ⅱ〉
寝巻小唄です!
第2の日曜日から火曜日
第4の日曜日から火曜日
のどれかで3〜4回を目指して投稿します
概要は後書きで
《勇者》とはこの世界に置いて圧倒的で絶望的な力の象徴。魔王に対する絶対的な【兵器】として用いられる国の矛であり盾でもある存在........
『こ...これは!!なんて事が起こったんだ!!!AリーグDリーグの決勝まで共にほぼ無傷で勝ち上がった今大会の中で最強だと思われていた二人が!!!一方的にやられているこの光景!!!大戦相手のフード二人組はこの決勝まで実力を隠していたのかー!!!』
音声魔法の大きな声は何処か遠くに聞こえる様でしかしハッキリ耳に届いて来る。今目の前で起きている最悪のこの光景はバドン自身にも想像のつかなかった出来事....
そしてそれはこの会場を恐怖で包んでいた。
決勝まで順調に進んでいたテミスとアキレシスは、このまま決勝でも無傷でとまでは行かなくても順当に優勝は間違い無いとバドンは思っていた。
(確かに待合室で見たあの二人は異様な雰囲気があったけど....それでも今、たった今目の前ので起きている様なこんな一方的な試合になるとは....頑張れ二人とも)
バドンの中で小さく咲いた不安の種は最悪の形で開花してしまった。
「お..おにぃ....なに...あれ?精霊が.....おかしいよ?だって今までの闘いでこんな...おにぃ?」
青ざめた顔で試合を観戦して居る妹を自分の方に抱き寄せて、その瞳をそっと手で覆い隠す、彼の判断は間違っていなかった。
周りの観戦者の中にステージ上の異様な雰囲気に目を奪われ見続けてしまった者達が数人倒れて居るのが確認できた。
「大丈夫...ゆっくり目を閉じて...深呼吸して...落ち着くまでにいちゃんがこうやって側にいるから」
兄の優しい声に押しつぶされそうな不安感が消えていくのが分かり冷静さを取り戻す。落ち着きを取り戻した妹の姿を確認し手を目から退けてステージ上に目線を戻す
未だに防戦一方のアキレシスとテミスだがテミスの方は徐々に手数が増えてきてる様子だった。
「ナオこの試合もう鑑定眼は使うなよ?これ以上は周りにちらほら倒れてる人みたいになるから」
「わかった...おにぃは平気なの?」
「俺の鑑定眼はみんなのと少し違うからね....大丈夫だよ」
バドンには加護はない...しかし彼は狩人として生きてきた中で鑑定眼のスキルを身に付けていた。それは加護持ちの鑑定眼と違い、物や生き物を数値で見る眼、狩人をやって居ると稀に現れる特殊なスキル...故にステージ上を鑑定眼で見ていても周りの観戦者とは違い精霊の暴風に倒れたりすることはないのだが、しかし妹に見せない理由は他にある....それは妹の鑑定眼があの二人の正体を正しく見破ってしまう恐れがあったからだ。
あの二人は今この時代に居ないはずの称号を持っていた。冒険者の中で稀に現れる英雄なんかとは違う本物の化け物....《勇者》の称号、観客の倒れてしまった人達の中にはこの称号を看破した人も居ただろう...しかし何故この時代に居るはずのない勇者が今目の前に居るのかバドンには分からなかった。
「おにぃ....2人は大丈夫だよね?」
不安そうな妹になんて声を掛けていいか分からずにバドンは妹の頭をワシワシといつもとは違う強さで撫で
「大丈夫!!」
と自分の中で肥大化する不安感に言い聞かせるように力強く答える。
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「あれぇ〜?粘るっすね〜ここまでの人達も大概強かったっすけどイケメン君は段違いっすね!いや〜楽しませてもらえるな〜この大会はっ!!」
「調子乗ってんじゃねー!!!!くそ詐欺女!!!」
見た目はナオと同じくらいの天真爛漫そうな女の子だが、この大会の規定上15歳以上でなければエントリーは出来ない事を踏まえるとナオよりも2歳以上も年が離れている事に、アキレシスは最初驚愕していた。
しかし今はそれどころではない....相手が格上も格上《勇者》の称号を持つ化け物である事実に奥歯を噛み締めながら、観客に恐怖を与えない為に詠唱破棄を多用して打ち合って居るが本物の無詠唱には勝てていない事実に心底アキレシスは腹が立っていた。
「詠唱破棄は確かに凄いっすけど〜無詠唱を使えるアタシとは相性が悪いっすよね!!言わば〜コンピューターと地頭の勝負でチェスをやってるようなもんすからね〜」
「コンピューターだのチェスだのよく分からねーが!!俺の詠唱破棄が未だに破られてねーって事はテメーのその無詠唱もそこまでだよ!!!」
不利である現状は変えられないがそれでも強気でそう答えるアキレシスの額は汗が大量に出ていた。
詠唱破棄は自分の力だけで魔法を制御して居るのに対し、相手は精霊に愛された勇者で、それも無詠唱で魔法を放ってくる。無詠唱は、勇者や魔王にだけ許された力で全ての魔法制御を精霊自身に任せ自分は魔力を送ればいいだけといった、この世界では壊れた力なのである。
勝ち目の無い戦いの中でアキレシスは思う何故自分だけがこんな目に合うんだと...心の中で怒りが沸々と湧いてくるのがわかる。
「いや〜君みたいなイケメン君を、ボッコボコにするのは心苦しいから早く終わらせたいんすけど、向こうの試合が何故か全然終わらないんで、こっちも終わらせられないんすよね〜ったくあの木偶の坊にはしっかり働いて欲しいっす」
相手の余裕な表情に隣のステージをチラリと観るとテミスが《勇者》相手に物凄く善戦をしていた。
「あれ〜?よそ見する余裕なんてあるんすね!!感心するっすよ!この試合どうせアタシの勝ちだしおねぇさんがイケメン君を慰めてあげても良いっすよ?」
一瞬の隙を突かれ数発の魔弾をアキレシスは喰らってしまう、一瞬とは言え数発の魔弾を打ってくる目の前の女はやはり化け物なのだと彼は認識を改める
「ちっ!てめーみて〜な胸のねー女には用はねーよ!!!それにこの試合に勝つのはこの俺だ!!!」
相手に此方の疲れが悟られないように必死に平気なフリをする...彼のポーカーフェイスは自分の好きな人や親友に見せる為に作る顔と何ら変わらない...
(親友の一歩先に始めていったこのチャンスは、俺にとって最初で最後....これで擬似勇者に成れなければ俺は彼女にすら一生追いつけない!!!)
今隣で同じく勇者と戦って居るであろう想い人を思い浮かべながらアキレシスは目の前の最強に自分の全てをかけて魔法の撃ち合いを激しく加速させた。
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(ああもう!!!初手の攻撃をミスってから防御に徹することが増えた!!!相手が勇者だって分かっていれば初手で特攻なんて選択はしなかった...いや、言い訳ね...彼だったらこんな時いつも冷静に相手の出方を伺うでしょう...私の焦りが出てしまった....)
そんな事を思いながらテミスは迫る拳を全て寸での所で避けていた。
「あなたその体の割に動きは俊敏なのね!」
その問いに帰ってくる言葉はなく目の前の大きな男は無言で目の前の彼女を狙い定める。テミスが言った通り2メートルはあると思われる身長にかなり磨きのかかった筋肉、しかし攻撃のスピードは素早くテミスは紙一重で避けている、カウンターを狙うも相手に対したダメージは見られなく一旦距離を置こうにも早すぎて振り切れない。これが勇者なのだと彼女は考えを改める。
「伝説を相手に出来るなんて光栄な事なのだけれど、話はしてくれないの?」
相手の隙を作ろうにも会話をする気配はない...面倒くさい相手とそう認識して頭の中で策を巡らせる
(私はあまり策を使うタイプじゃ無いんだけど...まあこれも経験かしらね!)
今しがた決まった作戦を実行する為に相手の攻撃に合わせもう一度カウンターを打った瞬間相手はそのカウンターを先程のように避け軽い右ストレートを打ってくる
「やっぱりあなたある一定の攻撃パターンしかないのね....なんか操り人形みたい」
右のストレートを両腕でガードしながら飛び退くと相手との距離をかなり稼ぐことが出てきたテミスは先程から抱いている違和感を目の前の大男にぶつけるが、その答えは予想外のところから帰ってきた。
「そいつなら喋らないっすよ!そいつに意思はないっす!」
隣のステージで戦っていたはずのもう1人のフードを被った女性から発せられた言葉にテミスは振り無かず目の前の大男の出方を伺いながら問いかえす
「せっかく最強の称号なのに意思がない相手を倒すのは勿体無いから聞いても良いかしら?」
「はは余裕っすね!まあぶっちゃけて言っちゃえばそいつが勇者にふさわしくないからっすよ...」
余裕そうな返答で少し驚いた女は先程の笑顔とは違い少し暗い影を落としそう言う。その問答をしながらテミスは迫る拳を避けて相手に一撃を加える
「貴女も余裕そうね?まだ試合も終わってないのに...」
「何言ってんすか?こっちはもう終わり....」
そう言いかけた女は先程無数の魔弾で倒したはずの金髪の男の魔法の直撃を喰らう
「はぁ〜グッ...はぁはぁ」
ズタボロになりながら立ち上がる友人を確認しテミスは目の前の大男に最後の一撃を加える為大きな魔力を練り詠唱を始める
《私の全てを彼に捧げる!この祈りを貴殿に捧げ我らが敵を穿つ一閃の光に》
【聖なる槍】
拳に溜められた魔力が収縮しそれを相手に向かって思いっきり放った。放たれた魔力は槍の形状に変化して相手にぶつかる
「グッグガアアアアアア」
フードの大男は始めて声を上げ思いっきり吹っ飛ばされ、この瞬間Aリーグの勝者が決まった。観客席では静観していた観客は一気に声を上げ盛り上がる。
「あちゃー負けたっすかそいつ....たくしょーがないなー」
隣のステージからは先程魔法の直撃を受けていたにも関わらず無傷のフードの女が平気な顔でたっていた
「アキレシスは....そう負けたのね...」
「そうっすねこのイケメン君はむっちゃ頑張ってたんすけどね〜それでもやっぱりアタシには勝てなかったっす!残念すけどね....貴女は見所あるっすね?木偶の坊とは言えそのデカブツ吹っ飛ばすなんて並みの力じゃないっすよ!」
フードの女の足元にはアキレシスが転がって居る、ボロボロになるまで戦ったがやはり勇者には勝てなかったようだ。
「それはどうも...一つ聞いて良いかしら?」
「良いっすよ一つだけなら」
「何故貴女たちは魔王の居ない今のこの世界にいるのかしら?」
「簡単っすよ?魔王がいないならアタシ達がいる理由は一つ....」
テミスはずっと疑問に思っていた。今の魔王の居ないこの世界で何故勇者がいるのか、そしてこの勇者2人はどこの国の勇者なのか....そっと懐の剣に指がかかる...
(先程吹き飛ばした大男は場外で負けただけ...きっと負傷らしい負傷はしていない...それに向こうの女は厄介....詠唱をしている間に無詠唱でこちらが攻撃される...どうする?)
向こうの女からの回答はまだ来ないがもう1分くらいの体感の長さ...しかしこれは緊張によるものそして遂に女からの回答がくる
「この国と戦争をするための準備っす!」
それを聞いた瞬間テミスは目にも止まらない早さでフードの女に斬りかかる
「はは!!!やっぱりこうなりますよね!!!面白いっす!!!」
そしてテミスの絶望的な戦いが始まろうとした瞬間
「貴様ら動くな!!!!」
大きな声を上げ闘技場の門から鎧を着た騎士が5人現れた。この国の騎士団、擬似勇者騎士団の副団長が騒ぎに駆けつけたのである
「この国に他国の間者が紛れ込んでいる!!!そいつらは勇者だとの報告が、なるほど目の前にいるフードの2人組だな...ならば貴様らを捕縛する!!抵抗すれば命はないと思え!!」
疑似勇者のナンバー2である彼の警告を聞きフードの女は笑い始める。それもそのはずこの世界に勇者と同等以上の実力を持つのは魔王しか居ないからだ、しかし目の前の男からは“何も”感じない通常の人間が纏っている魔力すら感じないのだ....故にフードの女は勝ちを確信してピュートンに疑問を投げつける
「あんたが?アタシに?!無理っすよ?ぷっふふ笑わせないでほしいっす!!アタシは勇者であんたは劣化勇者!!実力を思い知るっすよ!!!」
そう言ってフードの女は副団長に向かって駆けようとするが、その行動はいきなり現はれた光の柱で止められた。
「何するっすかねぇ様!!!」
その正体を知っているのであろうフードの女は空を睨みつけた。
「悪いわね副団長さん、私の妹が迷惑をかけたみたいね?今ここで彼女をやられるわけにはいかないのこの後の大戦の為に頑張ってもらわないと...」
フードの女からの言葉を無視して副団長に話をかける妖艶な金髪の美女は2人の間に割って入る
「俺がここで逃すと思うか?っと言いたいところだが流石の俺でも3人の勇者を相手にして無事とは行かんだろう....早く消えろ...出ないとその首だけでももらうぞ?」
副団長の殺気に今まで置いてけぼりを食らっていた会場のステージの上にいるテミスは恐怖を覚えた、その殺気は物凄く冷たく体全身にまとわりつくようなそんな気味の悪い殺気で彼女は体を小さく震わせた。
「すぐに消えるわよ!そんな殺気向けないで頂戴、それじゃまたいつか会いましょうね副団長さん...」
するとフードの2人と女の姿が跡形もなく消えた。
「大戦....か」
そう呟いたピュートンの声は風に掻き消えそして大会は幕を閉じた。
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「ねぇ様なんで止めたりなんかしたんですか!!アイツの物言いめっちゃムカついたっす!!ボコボコにしたかったのに!!」
とある国の王城の一室に転移したフードの女は転移が終わると同時に文句を言い始めた。その姿は駄々っ子のようで少し愛らしい
「あら?あそこで止めなければ貴女負けてたわよ?」
「な?!あいつがアタシに勝てたって事っすか?!それってねえ様のスキルを使って見たんすか!!!」
「ええ...残念だけど、あのままだと貴女の首は今頃そこにはなかったわ、あらゆる未来を見たけど万に一つの勝ち目もなかった....あれは一種の化け物ね…」
そんな事通常は有り得ない、いやあり得てはならない、勇者の敗北...それを可能にするだけの技量をあの副団長は持っていたのだ。只の擬似的な勇者ではないあれこそがもしかしたら後の大戦に現れる.....そう思考を巡らせ
「急いでオババに報告に行くわよ?もしかしたらあの人がオババの言ってた人かもしれない!早く私達の教育方針も定めてもらわないと....」
姉の言葉に自分らが召喚された理由を思い出し少し冷静になるフードの女は、被っていたフードを脱ぎ捨ててその姉と同じ金髪をたなびかせ、オババと呼ばれる人の元に早足で報告に向かう
「おや?帰って来たねソフィア、アンナ...それであの国の様子は?」
国王が座る玉座の横に皺れた老人が立っていて玉座には年端も行かぬ王子が座っていた。まるで孫と祖母の様なそんな関係だと思うと2人から少し笑みがこぼれる
「大会はそんなに気にする必要はないんじゃないかなぁ?大会出場者も強くなく弱くなくって感じで....ただ向こうの騎士団にアタシより強いのが1人いたみたいだけどそれはねぇ様に聞いて....」
この国の王子を前にしてもその態度は変わる事が無く隣の姉ははぁ〜と深くため息をついてしまう。
「王子申し訳ありません、この馬鹿には後できつく言っておきます...報告なのですがアンナが言った通りでよろしいかと、しかし城の中からは人間以外の亜人の反応があり、もしかしたらあの国は亜人を秘密裏に奴隷にしているのかと考えられます。そしてアンナより強い人間なのですが....強いのは分かるんですがなんか...その....」
「よい...ゆっくりでいい申してみよ」
先程の相対した時の最後の殺気を思い出しソフィアは口籠る、その様子に王子は何かを感じ取り急がせるでなく説明出来るように間を置かせて再度説明させた。
「ふぅ...申し訳ありません....あの人物擬似勇者騎士団第一副団長であるピュートンからは“何も”感じられなかったんです、まるでゴーストを見ているような....でも実体はそこに会って存在が曖昧なんです。」
王子とオババは互いに顔を合わせて頷きあう
「もしかしたら其奴がオババの占いにあった魔王になる人物では無いのか?」
《魔王》この世界の絶対悪とされる存在、しかしその実力は誰も勝てない存在だったり勇者の手を借りずとも倒せたりと多種多様しかし今回の占いに出た魔王は違った。
「いんやそいつじゃ無かろう、そいつは初めからその会場におったのかえ?」
「いいえ?ピュートンは決勝が終わった直後に会場に現れました。」
「ならば違うのう、わしの占いではあの会場に最初の試合からいた人物だと出ておった....故に参加者の決勝まで進んだ者だと思ったのだが....違ったか...しかし良い情報を貰った魔王が誕生次第其奴に協力を頼みたいものじゃな」
オババの占いは絶対に当たる...そして数ヶ月前オババはこの国の10年後を占いそして見てしまった、いや見えなかったのかもしれない何せこの世界は10年後には消えていたのだか、その脅威はこの世界だけでなくソフィア達の世界にすらも影響を及ぼし崩壊させてしまうといったそんな内容だった。
「お主達は鍛錬を積み来たる日にその人物と力を合わせて戦ってくれ....其れがお主達をこの世界に魔王が誕生する前に読んだ理由の一つなのだから」
「出来るだけ頑張ります。」
「勿論!!」
それぞれがそれぞれの返事をした後に謁見の間の扉が開かれ、一人の肌が焼けている男が入ってきた。
「おお帰ったか2人とも!!あのクズを連れてったみたいだが術の効果は切れてなかったか?」
老け顔の何処にでもいそうなおじさんは、謁見の間に入るなり勇者2人に気軽に声をかけた、この男はこの国で召喚された4人目の勇者であり、このチームの要的な存在なのだ、しかしこの見た目で存外優しい男であるが故に闘いにはあまり出向かない。
「かなり使えたっすよ!!!オオトモサンの加護であの木偶の坊が目覚める事はなかったっす!」
アンナの言葉にそうかそうか!と笑いながら男は彼女たちの隣に居たフードの大男の背中を叩く
「働いてんなら問題はねぇこいつは意思なき人形である方が世界の為だ!!もし術が切れるとあぶねーからまた掛け直しとくわ!また次も使ってくれよ」
「ええ期待してる」
「簡単に切れはしないっすよ!!ぶっ飛ばされても効果が残ってたっすから!」
姉妹はそれぞれ答えると王子や男達にそれじゃまたと言い頭を下げ2人は自分たちの部屋へ戻る。
「ねぇ様...確かオババの占いでは今日の大会のちょうど2年後にあの国に魔王が誕生するってなってるっすよね...アタシ達勝てるっすかね...」
「大丈夫よ彼も居るし私も居る、あの副団長に協力を取り付けられたら手を貸してもらえる....オババも言ってたじゃ無い....これが最後だってもし魔王を倒せたらこの世界は平和になる...」
「それはオババの預言で魔王自身が言ってた事っすか?自分が最後の魔王...って本当なんすかね...」
「信じるしか無いわ」
不安に駆られる妹に大丈夫よと手を握って優しい言葉をかける、手をつないだまま姉妹はそろってベットに入り眠りにつく恐怖で怖い夢を見ないように、しかし寝る前にいつも思いだしてしまうのだオババが予言したことを
【ある国でその闇は産み落とさる。
闇は世界を蝕み全てを喰らい尽くし何もない世界で一人高らかに笑う。
闇に抗う力はあれど、人々はそれを拒むのだろう、そうして世界に終焉が訪れる。
もし希望を見出したい者がいたのなら世界を見よ...答えは過去にありそして彼とともにある。】
最後の一文に2人は暖かな感情を覚える、2人には元の世界に未練はない、しかしこの世界には大切な姉妹がいる、ずっと2人で生きてきたあの世界もそしてこの世界も、どの世界でもいいが大切な姉妹がいる世界を2人は守りたいと願い深い眠りに落ちる、最後の一文はそんな2人に希望の夢を見せるのだ。
どうも寝巻小唄です本編どうでした?薄かった?
しょうがないっす!許してつかあさい
まず今回ではまだトーナメント編終わりませんが次回で終わりです長かった。
そして次回の投稿日は2021年になります!これからもよろしくお願いします!
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