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英雄に憧れた少年は!!!魔王になる???  作者: 寝巻小唄
デスペラード編
16/47

デスペラード編 第10章〈教練Ⅱ〉

寝巻小唄です!
































第2の日曜日から火曜日
















第4の日曜日から火曜日
















のどれかで3〜4回を目指して投稿します
















概要は後書きで

 辺境の村から馬車の旅を2日ほどしてようやく王都の城門の前まで来ていた、城門の中からは歓声の声が聞こえる、アキレシスは窓の外を眺めながら自分達より先に来た候補生が城門の外からでも聞こえるようなこの歓声を浴びていたのだろうと思うと少しだけ鼓動が高まるのが分かった。


「やっと着いたね」


 ぼそっと彼は自分の目の前にいる水縹色(みはなだいろ)の綺麗な髪の幼馴染の女性、テミスに話しかける、彼女は社内の窓淵の出っ張りに肘をつき退屈そうに窓の外を眺めてる


「そうね」


 一瞬だけ彼の方を見た彼女はそれだけ返すと又つまらなそうに窓の外を眺め始める、そのそっけない態度に彼は少し呆れたようなため息をついた。


 馬車は城内入ってもなお走り続けており、馬車内からこちらに歓声を上げてくれる人々を見て小さくだが彼らに見えるように手を振る、すると外の人々はそれに気づいたのか歓声が大きくなったのが分かる。


 城内の様子はお祭り騒ぎで新たな疑似勇者候補を出迎えるパレードなんかも行われたりしていて、出店もいろいろと出ていて賑わっているのが分かる。暫くすると目的地に着いたのか二人が乗っていた馬車が停止する、御者が「付きました」と扉を開け一礼しながら降りるように促す。


 二人が馬車を降りると彼らを見た最前列の街の人達は歓声を上げる声を止め息をのんだ、それもそのはず無理もない事なのだ、村の人たちは二人を見慣れてしまっている為さほど驚きはしないが、他人から見た二人は絶世の美女と超絶なイケメンなのだ。


「ははは、すごいなこの光景は、二人が馬車を降りて出てきたら歓声がピタリとやんだよ、ようこそ2週間ぶりだね!歓迎するよ新しい疑似勇者の候補生たち!」


「え?」


「なん....」


 二人は声をかけてきた人物を見て驚きを隠せないでいた。


 疑似勇者の団員の大方は国の治安維持のため出払っていて、通常であれば候補生を迎えに来るのは担当の教官達、即ち二個上の候補生から疑似勇者に成った先輩達が出迎えをしてくれるはずなのだが、馬車から降りた二人を歓迎に出迎えたのはこの場に居るはずではない人物、それはこの疑似勇者騎士団の第一騎士団副団長であるピュートンが彼らの前に姿を見せたからであった。


「今期の候補生の教官を務めることになってね、もう他のみんなは候補生用の宿舎に荷物を置いて訓練場に行ってるから、長旅で疲れてるだろうけど君らも早く訓練場に来てね」


 彼はそういうと「先に行ってるよ」と他の教官達に二人の案内を任せ、訓練場があるのであろう方向に歩いていく。


 残された二人は教官達に連れられ自分達の割り振られた部屋にそれぞれ荷物を置きに行く、宿舎は男性と女性で建物が分かれていて候補生一人一人に部屋が割り振られていた。


 他国の騎士団なら二人一組や四人一組といった組み合わせで部屋を割り振られるのだろうが、この国の疑似勇者騎士団は一人一人がのびのび過ごせるために各部屋一人ずつに部屋が割り振られているのだ。


 荷物を置きあらかた準備を済ませた二人は再度教官達に連れられ訓練場に行くと、そこは先の疑似勇者候補の選抜大会が行われたコロシアムと遜色ない広さがあり、壁一面には計り知れない数そして見慣れない防護結界が張られていてその圧倒的な力の入れように二人は脱帽した。


「遅れてすみません」


「お待たせしました」


 訓練場に入りそのすごさに驚きはしたもののすぐさま冷静さを取り戻し周りを見渡すと、すでにピュートンや他の候補生、先程案内をしてくれた教官や他の教官達が集まっているのを発見すると二人は小走りでその団体に駆け寄り会釈をしながら一番後ろに回る。


「大丈夫だよ!それじゃあみんな集まった事だし、まずはなんで僕がここにいるのかを説明しよう」


 二人の謝罪を笑顔で軽く返すと、なぜこの国の最高戦力ともいえる彼がこの場に居るかの説明を始める。


「通常であれば教官は前々回の疑似勇者候補だった者達、すなわち君たちの二個上の先輩が指導するんだけど、疑似勇者候補の中にすでに彼らより秀でた者達をこちらの方で数名確認出来た、よって彼らが教えられる範囲を超えてしまっているわけで、君たちの教官にと新たに僕の名前が挙がったんだ、僕も一人の人間だし君ら全員を見れるわけじゃないんだけど本当に強くなりたいって人は声をかけてくれ、今の僕は騎士団の団員じゃなくて君たちの教官だから時間はたっぷりある、勿論!!焦らないで強くなりたいって人も中には居るだろうから、そういう子たちは例年道理彼らが指導する、君たちの二年間は僕たちがしっかりサポートするから安心してほしい」


 その言葉を聞き「うおおお!!」と盛り上がったり「よかったわ」と頬を少し赤らめている者が居たりと大半が喜びを見せたが、彼の言葉にほっと胸をなでおろすものも中には居た。


 しかし彼から続く言葉に盛り上がりを見せた大半の者は表情をガラリと変える。


「しかしだ、原則として教官は二年間を通して二人、もしくは三人の候補生しか見れない、これによって僕も()()()()()()しか見れない訳だ、もちろん先に言った通り強くなりたい人は声をかけてくれて構わない、その子の教官と連携をとってその子に適した訓練内容を練っていくつもりだ、勿論無理のないペースを考えながらの指導方針でね」


 その言葉を聞き全員は先に行われた大会を思い出していた。


 彼らの中には大会で好成績を収めた者もいただろう、しかし副団長である彼が前もって三人と伝えた事を鑑みるに彼が担当する三人は既に決定している様子だった。


 そしてその二つの席はきっと先の大会で勇者と互角に戦ったあの二人、将軍の懐刀である彼の指導を受ける事のできる席は後一つのみしか希望はないと言われたも同然だった。


 そして残る一席はいったい誰が選ばれるんだろうと皆が固唾を飲む中、候補生の中から声が上がる。


「ピュートン様、発言よろしいでしょうか?」


 とても丁寧な口調で金髪で縦にロールを巻いたいかにもな貴族の出で立ちの女性が前に出て発言の許可を取る、その行動は平民から見たら普通なのだが、貴族社会の人たちからすれば異様な光景で、彼女がピュートンを慕っている証拠でもあった。


「様はよしてくれ、これからは君たちの教官なんださん付けで頼むよ、それで何かな?」


「これは!失礼しました、ピュートンさん」


 縦ロールの女性は謝意を述べると、小さく頭を下げる、その光景に「お嬢様!」と候補生の中から声が上がるが、彼女はその声を無視して言葉を続ける。


「三人と貴方は申しましたが、そのうちの二人はまさかそちらの勇者と戦った二人ではございませんよね?ワタクシそのお二方に実力で負けていないとあの大会を見て自負しておりますの、最後の一席に私は座ってもいいのですが、あのお二方よりももっと優れた方も居たと記憶していますし、残りの二席もどなたかに譲られた方が宜しいかと。」


 悠然としたその態度にアキレシスは少しだけイラつきを見せ、テミスに至っては興味がないと言うように壁に付与されている防護魔法をまじまじと見ていた。


「そうだね、君の大会の成績を見ても君の()()の実績を見ても、確かに君なら()()と渡り合えるかもしれない」


 その言葉を聞き貴族の女性は顔を笑顔にして「でしたら!」と声を上げる、しかしピュートンはそれを見て首を横に振り「でも」と続ける


「彼らの指導をするとなったら僕以外に適任者はいないんだよ、君はお家柄戦闘の基礎概念がしっかりしていて後は実践と基礎の反復だけで強くなれる、でも彼らにはその基礎が欠けている、彼らは確かに強いがそれは独自に築き上げた才能の力が大きい、彼らが通っていた学校では君みたいな戦闘の基礎知識は学べないんだ、せいぜい彼らが学校で学んだのは常識と言葉遣い、計算能力と国の成り立ちや国々の場所までだろう、事戦闘に置いての知識は君より低いと思うよ」


 それを聞きアキレシスだけではなくテミスもムッとした顔をピュートンに向ける。


 確かにピュートンの言う通り二人は才能の力だけでここまで上がってきている、二週間前のテミスを見ればわかるだろうがバドンから剣術を習ってもその半分も理解できていない事があった、二人にしてみれば戦闘はただ強い攻撃、早い攻撃をして立っていた者が勝ちというような簡単な知識しか持ち合わせておらず、剣術はおろか事戦略においてこの中で後れを取っていることは間違いない。


 テミスに関していえばバドンが戦術を教える前に居なくなってしまった故に、戦術を学ぶ機会を奪われ戦略的な事をさせようにもできない状態である。


 アキレシスは計算に関しての地頭はすごくいいがそれだけだ、戦術も多少知っているのだが根が短気で頭に血が上りやすく、頭がいいのが逆に視野を狭め彼の持ち味を殺してしまう。そして一番の要因が彼が戦闘において大事だと思っている事が他の皆と違う点である、彼にとって戦闘はいかに早く演算をして、魔法に必要な魔力を計算することだけですべてが終わってしまう、その為に他にリソースを割いている余裕はないと彼が思っていることが問題だった。


「ならお二人と戦って実力を示せば認めてくださいますか?」


 腕を組みその上に胸を乗せながら二人を睨みつけ貴族の女性は提案をする、ピュートンが「いや」と声を発しようとするより早く二人がその提案に反応を示した。


「俺もこの2週間で冒険者のパーティーに入れてもらって戦ったりして少しは戦術の大切さも覚えました。確かに貴族の彼女よりはその戦術の幅は狭いかもしれないですが、俺も成長してますしピュートンさんの心配が杞憂だったと思わせます」


「私は確かに戦術に関してはからっきしかもしれないけど、私は私の大切な人から教わった戦闘技術が彼女の知っている戦闘の知識に劣ってるなんて思ったりしていません、彼らが本当に私より優れていると思っているならその提案に乗ってもいいです、私の…いいえ彼が育てた今の私がどれだけなのかを教えてあげます」


 二人はそろってピュートンが言った事に苦言を呈しながら彼女の提案に賛同する。


 そんな彼はやっちゃった~とため息を一つして周りを見ると『今のは貴方が悪いです』と他の教官はそんな目を向けていた。


「しょーがない!君らにはやる気があるようだしその実力を見せてもらおうか!一応僕の指導が受けられる試合という事にしたいし2対1じゃ釣り合わないから他に誰かこの二人から席を奪おうって人はいる?」


 彼がそう発破をかけるが誰からも手が上がらない、縦ロールの女性が言っていたように実際二人より優れた実力の者も中には居ただろうが、皆あの大会でしっかりとあの二人は自分では勝てない相手と線引きをしていたのだ。


 その様子を見て仕方がないかとピュートンは肩を落とし「僕がどっちか相手にするよ」と口に出そうとしたところで先ほどお嬢様と叫んでいた人物が名乗りを上げる。


「他にいらっしゃらないようなら私がどちらか一方を請け負います」


 そう宣言し縦ロールの女性の隣に使用人の様な立ち居振る舞いで男性は立つ、彼が縦ロールの女性の傍に立つと女性が小さく見えてしまうほどに彼の身長は大きく、2メートルは優に超えていた。


「おっ!決まったね、それじゃあどっちがどっちと戦うかはどうする?」


「私は無詠唱の貴方と戦いたいと思うのですが、スミスそちらは任せても?」


 ピュートンの言葉を聞きすぐさま縦ロールの女性はアキレシスを指名する、その女性にスミスと呼ばれた長身の男性は「お心のままに」と彼女に頭を下げ二人に対して「よろしいでしょうか?」と確認をとる。


「ああそれで俺はいいよ」


「ご自由に」


 とそれぞれ返す。どちらが来ても大丈夫だという風な二人の態度に縦ロールの女性とスミスは少しムッとした表情を二人に向けた。


「それじゃあ初めはテミスさんとスミスさんにお願いするよ!二人とも武器は大丈夫かい?」


「素手で」


「同じく」


 ピュートンはそれだけ聞くと二人に「頑張って」とエールを送り他の候補者と教官達を後ろに下がらせ自分の前に結界を張る。

もうこれで16部目の投稿です。


いやー文才あまり成長してないですね!


頭の書きたい描写を書き起こすのがここまで大変だとは、書きたいことが書けなくてあまり進みませんが、手直しや修正をしていくので一度見た章でも少し違った風景が見えると思います。


まあただ文才がないから手直ししてるんですが((笑)


それではこの辺で!!


次回もなるべく早く書きます次回はあの人が活躍しますから!!それでは!!今回はこの辺でTwitterのフォローなどをしてしばし出るのをお待ちください








ではまた次回

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