アベストロイア王国そして
アルト達の平和な日常
クラウスを倒し、エミルを奪還して早2日
アルト達はアベストロイア王国前に来ていた。
「あの、王様に会いたいんだけど。」
アルトが門番に話しかける。
「今王は、街の復興で手が離せない。だから申し訳ないが、、、、」
そこで門番の口の動きが止まった。
「?」
「ゆ、勇者様!?これは、これは、勇者様!まさかこれらだのが勇者様であったとは、飛んだご無礼を申し上げました。」
門番はアルトに頭を下げる。
「いやいや、無礼なんてそんな遺憾に思うようなことは言われてないから大丈夫だぞ。」
そう言ってアルトは笑う。
「勇者様は、王に用があるのでしたね。案内しますこちらへ。」
門を他の門番に頼みアルト達を王様の元へと案内してくれるみたいだ。
「アルトが勇者様なんてすごく信じられないわ!だってあれだけ学校とかで手を抜いて目立たないように過ごしてたのに。」
そう言ってエミルは笑う
「俺だって本当は目立ちたくないんだ!ただここで魔王クラスの魔人を倒したからそう呼ばれているだけだ。俺はこの国で平穏で平和な暮らしを手に入れるんだ。」
そうやって意気込むアルト
「何言ってんのよ!あんたは凄いやつなんだからもっと目立ちなさいよ!」
そう言ってアルトの笑顔で背中を叩くエミル
学園を追い出される前の平和な日常を思い出させるような微笑ましい光景がそこにはあった。
「何よ!エミルって!わっちだってアルト様とイチャイチャしたいのに!」
「そうですね。いっそこのままリーグルハイドで吹き飛ばしてしまいましょうか。」
嫉妬心に燃えるニムルとネネが何やら怖いことを言っている。
「まぁまぁ!久しぶりの再開らしいから暖かく見守ってあげよ!ね!?ね!?」
笑顔でなだめる拓斗、拓斗もすっかりこの雰囲気に馴染んでいた。
「何を言ってるんですか!この三日間ずっとあんな感じじゃないですか!」
「はは、あんなに親しくできる幼馴染みがいるなんて羨ましいぞアルト、、、」
本当は拓斗も2人を羨ましく思っていた。
「着きました!あれが我らが城、アストロ城です!」
「わぁー立派なお城!」
「先日の戦いでこの城もだいぶ破損し今はまだ修理中の段階なんですけどね。」
「それでは、お城の中へ」
城の中はかなり壊されているところもあるがそれでも王城に相応しい成り立ちをしている。
そしてアルト達は連れられるがまま王の間にたどり着いたのであった。
「国王様!勇者様一行がお尋ねになりました。」
ここまで連れてきてくれた門番がそう言うと部屋の中から返答が返ってきた。
「なんと!中へお連れしたまえ!」
そして王の間は開かれついにアルト達は王に会うことが出来たのであった。
「またこの国に来ていただけるとは誠に光栄です。それで何用でここに来られたのですか?」
「実は頼みがあってここに来たのです。」
「ほほぉ、勇者様の頼みとあればこの王、アルゲイルが何なりと叶えてやるぞ。」
「この国に住まわさて頂けませんか?」
「なんと!?勇者様がこの国にですか!?それはなんと心強い是非ともこの国で住んで下さいませ。」
「あと、あまり目立ちたくないのでこの事はあまり知られないようにしたいのだが、、、。」
「ほほぉなるべく姿を隠したいということじゃな。それではどうじゃ?うちの学校に生徒として通うと言うのはどうかね?」
「学校に?」
「そうじゃ。うちの学校は全寮制で卒業までは長期の休み以外は機密を守るため学院内からは出ることは出来んようになっておる。そして先日の戦いの事もほとんど噂程度でしか流れておらん。故に勇者様の事を知るものはいないと言っても過言では無いでしょう。」
「その話乗った!俺達はその学校に通うぞ!」
アルトの目は今まで以上に輝いていた。
(ついに平凡で平和な日常を遅れるぞ!)
心の中でアルトは呟いた。
その様子を見てエグゼシスも笑っていた。
「入校手続きを早急に手配しよう。明日には入校出来るであろうから今日はこの城でゆっくりして行くといい。」
そう言ってアルゲイルは微笑んだ。
「また学校に通えるんだ。」
エミルは少し嬉しそうだ。
「わっち学校初めてだからわくわくするぞ!」
ニムルはワクワクを隠しきれないみたいだ。
「上手くやって行けるでしょうか。」
ネネは不安でソワソワしている。
「まさか異世界に来てまで学校に通う事になるとは、、、」
「学校か。」
アルトがそうつぶやくと
「またアルトと学校に通えるなんて夢にも思わなかったよ!これからもよろしくね!」
エミルは嬉しそうにアルトに手を差し伸べた。
アルトはその手を掴み少し微笑んだのであった。
ついに第3章が始まります!
遂にやってくる学院編!
やはりアルトが伝説を作る!?
第3章お楽しみに。