13、思い込み
お久しぶりです
ごめんなさい許してください何でもするから!
ん? 今何でもって…!
「茅瀬、なんで訓練に来なかった」
城に着いて4時を回ったくらい、昨日の続きをしようと図書館に向かっていた俺。廊下を歩いていると、駿に声をかけられた。
さてね。どうしようか。
いろいろと突っ込みどころとかあるんだけど、面倒っていうか。うん、知ってたよ。そのうち誰かに声かけられると思ってたけどさ。克明に自慢されるとか、幸路に魔法の練習台にされるあたりだと思ったんだよ。
「まさかお前とは……」
俺はあからさまに面倒だって顔をしてしまう。それを見た駿もまたあからさまに怒りを増した。
「君や拓人は非戦闘職なんだろう? それなら皆よりもっと訓練を頑張らなきゃいけないじゃないか。どうしてサボったりなんかしたんだ」
ん~、まあここで騎士団のせいにすれば「声をかけなかったのは君じゃないか」とか言われて即死だろうな……
「残念ながら非戦闘職じゃ君らには追い付けないんでね、非戦として君らのバックアップに回れるように頑張ってるんだよ。勇者のサポート役なんて最高じゃないか」
我ながら頑張った言い訳だと思う。だけどまあ、こいつの場合は……
「どうして追い付けないって決めつけるんだ。諦めなければきっと報われる! 戦闘職も非戦闘職も関係ないよ! もっと努力を惜しむことなく……俺の話をきいてるのか!?」
修造化してきた辺りで面倒になって周りを見渡すと、そこには心配そうにこちらを見つめる叶がいた。そっちを見てたら駿に怒られた訳だが、まあ逃げ道見つけたしいいだろう。
「いやさ、俺なんかに時間使っててくれてありがたいな~と。ほら、そこでお友達待ってるけん」
これ何処の方言だったかな、とか思いながら叶の方を指差す。
1秒後に指差しをやめて手のひらで促す形にした。人を指差しちゃいけないもんね。
「ああ、じゃあ俺はもう行くけど、もっと真面目に考えてくれよ」
「ああ、気が向いたら善処することを考えるよう前向きに検討しようとしておくよ」
駿はもう一度こちらを睨み、叶の方に駆けていった。
そういえば咲月が居ないことに気付き、あいつ何やってんだと思う。まあ関係ないか。
駿はこういう奴だ。
自分が思ったことを全て正しいと思い込み、それを他人に押し付ける。
あいつは頑張ればなんでもできた。それがこの言動に繋がっているのだろう。恨めしい限りだ。
俺は悪びれることなく図書館に向き直った。
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「あ、フィレリス様、いらしたんですか」
「ええ、時間があったので。リク様も騎士団の訓練でお疲れでしょうに、熱心なのですね」
図書館には第三王女であるフィレリスさんの姿があった。
「ええ、まあ。昨日は赤子でも知っているような常識しか聞けませんでしたから」
俺は適当に魔法の本を手にとって座る。フィレリスさんの向かいの席だ。
「そういえば、リク様はご友人に慕われているので」
「どこがですか」
思わず話が終わる前にきいてしまった。
俺多分いじめ受けてるはずなんですけど。え、受けてるんじゃないの? 受けてるよね!?
「先ほど、サツキ様に皆さんのお話をして頂いたのですよ。リク様のお話はとても長かったです」
愚痴じゃないですかね、それ。ちょっと怖いんだけど。
「まあ、あれとは長い付き合いなので。変な事言われませんでした?」
「ふふ、大丈夫ですよ」
その完璧な微笑みに、少しだけ可愛いと思ってしまった。
危ない危ない。ここは三次元ここは三次元。あれ、異世界だから二次でいいんじゃね?
そんなことを考えて、あることに気づく。
俺、女優とかみてかわいいとか言ってたな。別に二次しか愛せない人じゃなかったわ。
あとこのモノローグすごくどうでもいい。
つか自分で言うのもなんだが俺気持ち悪い。
「大丈夫ですか? 顔色が優れませんが」
「あ、はい。大丈夫です」
自分が嫌になっただけです。
「そういえば、そんなかしこまった話し方じゃなくて良いのですよ? 昨日はもっと砕けてたじゃないですか」
「いえ、よく考えたら王女様ですし、相応の言葉遣いをしなければと思いまして」
「良いですよ。私はあまり気にしていません。むしろ戻してくれたほうが嬉しいですし。少しその………………気持ちが悪いので」
ひどくないですかねぇ! 俺としては頑張ってたのに!
「まあ気づいてしまった以上、俺……私の良心が」
「リク様に良心などないとサツキ様が仰っておりましたが」
あのアマァ……!
その後、世間話をしながら魔法の知識を身につけました。今日なんかすげえ疲れたよ。
いやぁ、本当にすいません。
エタってた訳じゃないんです。まあ少しはエタってましたけど。
いやぁ私実は受験生でして、おっ母の前以外で機械いじるなとかいう話になりまして。
母親の前で書く勇気など俺にはない!
頑張って隠れて書きました((ドヤッ
本当にすいません。多分この作品は3月まで3,4回更新したいなぁってくらいです。
待って! ブクマやめないで!
申し訳ありません。今後も本作品をよろしくお願いいたします。
きっと今年中にもう一度できるって信じてる。