表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

転生したら、人外でした。

 ハローハロー

 どーも、はじめまして

 俺、榊栄一郎っていいます。……前世の名前だけど!

 なんで『前世』かって? それは俺が転生しちゃったからでっす☆

 いやびっくりだよねー。

 よく小説とかでは読んでたけどまさか自分が転生(そんな)体験しちゃうとはさー。

 しかも転生したら人外とかさー……勘弁してほしいよね、まったく。

 あ、まだ説明してなかったっけ?


 俺、転生したら鬼になってました。


 いやー生まれたときは本当にびっくりしたよ。

 父さんと母さんらしき人につのはえてんだもん。

 びっくりしすぎて泣くの忘れちゃってさ、呼吸できなくなるところだったよ。

 あん時は本気でパニクちゃってさぁ、人に角は生えてるし、俺は赤ん坊だし、なんか息できなくて苦しくなってくるしでもー……死ぬかと思った。

 うん。生まれたばっかなのに……死ぬかと思った。

 ま、こうして生きてるわけだからそん時は死ななかったんだけどね。


 そうそう。

 鬼っつっても俺の前世の鬼とはだいぶ違っててさ~。

 虎柄のパンツははいてないし、全身赤かったり青かったりしない。

 見た目は人間とほぼ一緒で角が生えてるくらいだなー。

 寿命は人間よりもかなり長いらしいんだけど。

 つかさ! 名付けがおかしいんだぜ?

 俺は『赤鬼』って呼ばれてんだけどその理由が、「赤毛だったから」だぜ?

 弟なんて顔色が悪くて青白いから『青鬼』。

 もーちっとマシな名づけはなかったのかよ……。


 やっぱりね、名前って大事じゃん?

 だからさ、母親に聞いてみたわけよ。

 そしたら……母親の答えが……

「新しく名前を考えるのが面倒だから前の鬼(先祖)が使ってた名前をリサイクルしてるのよ」

 だとよ!

 まぁさ。俺の前世の記憶でもそういう人っていたよ?

 なんちゃら2世とか……でもさ…………そこ面倒くさがっちゃダメだと思う。

 真面目に。駄目だと思う。

 いくら伝統でも…………やっぱ駄目だと思うんだ。

 え? しつこい?

 うっさい。この適当きわまりない名前に俺がどれだけ脱力したかお前らにわかんのか!

 ……あ、ごめんなさい。ちょっとイライラして暴言吐きました☆


 んでさ、他にも『黄鬼』やら『病鬼』やらがあるらしい。

 ……ひねりなさすぎじゃね? つーかぶっちゃけださい。

 つうかさ、俺と同じ赤毛の鬼が生まれたらどうすんの?!

 『赤鬼2』とかはさすがに無理だろ。ゲームじゃないんだし。

 あー……そん時は別の特徴を見つけて名付ける? ふーん…………。

 じゃあもう新しい名前考えろや!

 というかその名付けのほうが面倒くさい気がすんのって俺だけ?


 とまあ、こんなてきとーな名付けだから改名とかもあるらしい。つーかあった。

 俺の父さんは昔金髪だった(らしい)から『黄鬼』って呼ばれてたんだけど今は禿げたから名前が『禿鬼』に変わったらしい。

 その代わりに生まれたばっかの金髪鬼の名前が『黄鬼』になったらしい。

 めんどくせー。

 そのうち『禿鬼』だの『かつら鬼』ばっかになんじゃねーの。


 …………あー……なんか愚痴ばっかになった気がする。

 ごめんなー。

 ま、とにかく。


なぜか俺は鬼に転生しちまったらしい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ