黄金の石と呪われし旅路
まさかだよ、まさかだよね
てか俺って部屋から出てオッケーだったんだ。
目からウロコだよ
これまで半年近く、一度として部屋からでたことはなかった。
トイレも部屋にあるしさ、出る必要性もなかったというか。
アイス食わして消える、それが俺だと思ってた。
あれだよ、アイスクリィイムの妖精さんみたいな?
ふんわりとした感じ?しゃぼん玉みたいな?
よく考えたら、俺が帰るタイミングってなんだ??
頭が?????の状態のまま、
あれよあれよという間に馬車?に乗せられた俺。
ドアが閉まる瞬間に見たのは
「僕もいく〜〜トリプルル〜〜」
ジタバタと飛翔を目指す鶏になったティム君が騎士みたいな人達に捕獲されてる図だった。
そんなに俺のことを…とちょっと目がウルッとしたが、
なんとなく、あの目はトリプルのワッフルコーンしか写してない気がした…
「ちっース、今回はよろしくっス〜」
馬車には赤い髪の先客がいた、なんかチャラそう、
なんかウェーイ系の大学生みたいな、なんかそんなやつがいた、なんだコイツ。
「ミルキーって呼んでくださいス〜」
なんだス〜ス〜いいやがって、お酢のCMかなんかか!
てか名前かわいいなっ!
「ママの味ですね」
あっ、しまった、つい……
俺がテレビとCMと洗脳についての、
深い深い深淵の悟りをひらいていたら
俺の意味不な言葉をスルーしたミルキーが
ニヤッとした顔で言ってきた。
「楽しくなりそうっスね」
「なにが」
コイツとはわかりあえない、俺はそう思いました まる




