ぷちゃ
俺は洞窟の角の一点を見つめながら説教を受けていた。
「トリプルルさんの世界では普通のことでも、こちらでは異常行動に見えることがあるッス、気をつけたほうがいいス」
〜温泉で
まっぱな男が
水面を激しく叩きながら徘徊する〜
ごめんなさい、俺の世界でも完全にアウトです、本当にありがとうございました…
でも、
そんなこと言えない…
だって言ったら変態確定されちゃうじゃないか、
ものを知らない異世界人です、テヘペロ!
作戦中です。
未来に来るかもしれない同世界のみんな、
すまない。
異世界人を温泉に連れて行ったら奇行をする
と、どこかに記載されてしまうかもしれない。
ほんとうにすまない、反省してる。
しかも、温泉ホタルは現れなかった。
異世界では、温泉は光るもの、
そういうことなのだろう。
俺は達観した目で、
手渡された干し肉を齧った。
干し肉が入ったスープもある。
だ、ダブル干し肉!?
と、ちょっと思ったけど、
食べてみると案外美味かった。
干し肉は赤肉の旨味と塩?のしょっぱさがあり、普通に噛み切れてジューシーだし、
スープは、
ふにゃりと柔らかくなった細切りされた干し肉から味が出ていて、
乾燥されたジャガイモ?みたいなのも入っている。
干し肉って保存食の定番ってイメージだけど、今はインスタント麺とかレトルト物とかがほとんどで、
むしろ干し肉って、高いしなかなか食べないよな。
「なんの肉かわからんが、うまい」
同じく、干し肉を齧っていたミルキーが答える
「プチャルカの肉スね」
「ぷ、ぷちゃ??」
なんの生物ですかーーー
名前からまったく想像できない、
なんとなく南米とかにいそう。
味は牛肉っぽいんだけどな。
そうか…
プチャルカか…
↓ トリプルル作プチャルカ




