01 リンクする夢
僕の名はハヤト。ひとりぼっちの高校生。話は変わるが、最近気になっていることがある。それは日々見る夢がリンクしていることだ。どういうことかといえば.例えば5日まえに見た夢が今日見た夢と繋がっている、みたいな感じだ。何日も同じ人物、同じ場所が夢に現れ続ける、とか。5日ほどなら他の人たちも経験あるかもしれないが、僕は一ヶ月も続いている。僕が見続けている夢の中では、必ずビルの立ち並ぶ薄暗い街が現れる。荒廃した都市みたいな場所だ。僕はいつも、夢のほとんどの時間をその薄暗い街を歩いて過ごす。そしていつも最後にある男女4人組に出会ってそこで夢が終了する。その街にはその4人組だけしか人がいないように思える。そして、いつも気になっている。あの4人組は誰なのか。知り合いか?それとも他人か?次、夢を見た時は目が覚める前にあの4人組を探し出して確かめてみたい。そう思った。今日も学校が終わり、家でだらだらと過ごしていた。「そろそろ寝る時間か」そう呟いた僕は、布団に入って目を瞑る。
(夢の中)
僕はまたあの'薄暗い街'にいることがわかった。一ヶ月間も同じ場所だ。ボロボロの工場に大量のビル、そしてビルの上には巨大なショベルカーがいくつもならんでいる。荒廃したサイバーパンクみたいな都市だ。「そうだ、あの4人組を探さなきゃ..」そう呟く。誰もいない街をただひたすら歩く。商店街の中か?いや、いないな。古びた商店街は朽ちて崩壊しそうだ。そうして探し回るが、見つからない。そう諦めようとした時、、、
「おーい!」
後ろから声をかけられる。
振り向くとあの4人組だった。
「君もエンドレスドリーム経験者?」ジーパンにピンクのハット、そしてジャンバーを着た美人な女性が問いかけてきた。
「エンドレスドリーム?」僕は聞き返す。
「エンドレスドリームは私たちの造語。日々の夢が繋がってまるで一つのストーリーになるようなことを意味するの。」
初投稿です。すぐに続編出します。