第35話
急いで周囲を見渡す。
パルス・ボムの網に引っかかったのは、間違いなく”本体”だった。
分身を使ったタイミングはあのマンションから…?
…くそッ
もう一度周囲の情報を掴む。
パルス・ボムを上空に向け放った。
今度は楕円形でなく、真円に近い形。
ボッ
気配はいくつかのポイントに分かれていた。
青嶺のヤツ、分身をいくつか生成してる。
反応の一つ一つは、それぞれの方向に向かって走っていた。
どれが「本物」か。
すぐには判別がつかなかった。
どれか目星をつけないといけないけど、間違ったら取り返しがつかなくなる。
こうなったら、せめて次の手を考えなきゃ…
『聞こえる?』
『ああ』
『情報はすでに送ってる通りだよ』
『わかってる。応援はすでに向かわせた。あと5分もすれば着くだろう』
『遅すぎる。マーカーはつけておく。短時間しか効果はないけど、取り逃した方を追って欲しい』
『わかった』
情報通信部には、常に情報は提供してた。
敵が青嶺颯汰であることも伝達済みだった。
私が今できることは、少しでも「可能性」を残しておくことだ。
ダンッ
上空にジャンプし、空中から周囲を見下ろす。
1、2、3…
合計で5つ。
反応があった場所に、追尾式の弾丸を放つ。
当たるかどうかはさておき、本体以外ならある程度コントロールが利くはず。
問題は“本体”だ。
どれがいちばん、本体に近いか。




