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第9話


 「緋村涼」は、他の人と同様自らの遺伝性疾患を治すために、ドナーを提供した。


 治療できる未来がいつか訪れる。


 わずかながらの希望を持ち、契約書にサインをした。


 二十歳になったばかりの頃だった。


 16歳という異例の若さでグランドスラムを制覇し、順風満帆に思われた人生だった。


 高校卒業を機に体調を崩し、成績も思うように伸びなくなっていた。


 遺伝性の神経疾患が、発症したためだった。



 彼女が私のことを知ってるかどうかはわからない。


 少なくとも私に会いにきたことはないし、会う手段もなかった。


 私たちの存在は「極秘」だった。


 ジュノンという研究所自体が、社会から隔絶されていた。


 国際的な援助を受けつつ、非合法的な管理の下で遺伝子研究の実験を行なっていた。


 デザイナーベビーの実用性については、多くの学術誌でも以前から話題にはなっていた。


 ただ、技術的な問題点や倫理的な観点から、表立った成果は日の目を見ずにいた。


 しかしジュノンは、遺伝子工学の第一人者“アーリントン博士“の指揮の下で、確かな成果と実績を積み上げていた。


 水面下で研究が行われ、国際的な支援の中で活動を続けていた。


 太平洋の海にある“地図に載っていない島”、——イースト。


 その場所で。

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