10月5日 1年前(視野)
どうやら、今日七海のクラスでケンカらしきことが起きているという話が入ったのだった。嘘か本当かどうかはわからないけど。なんかみんなバチバチしてるんだな。もうすぐ受験の人がいるというのに、今さらケンカなんてしてもなぁ。七海は、どうしているのだろうか?
ー 1年前 7月6日ー
ハーフラインを超えたあたりで、私と1on1になる。これまでも、練習で岩田と1on1になることは多かった。しかし、こうした場面で私が負けることはなかった。さぁ、今日はどっちになるだろうか?岩田は、どちらの足に重心がいく癖があり、フェイントをいれて反対方向へドリブルすると、ほとんどかいくぐれていた。この日もそうなった。岩田がドリブルで交わそうとした際、私が、右手をだしボールをカットした。私の手に触れたボールは、横にそれ、すぐさまボールを拾い、颯希にパスをだす。颯希はドリブルしながら前に進み、七海にパスを出した。パスをもらった七海は、そのままゴールネットを揺らしたのだった。その後も私たちの攻撃は続いていく。最後は、私がとどめの3ポイントを決め、17対2で私たちの勝利となった。1回戦同様、七海と颯希は全力を出し切った様子で少し疲れているみたいだ。私は、まだ余力があり壁側へと場所を移す。すると、こちらの方へと誰かが歩いてくる。それは、岩田だった。
岩田「ありがとうございました」
私 「こちらこそ」
やはり、コミュニケーションが苦手な入部当初の岩田ではなかった。
岩田「真波さんだけでなくて、二人も凄かったので、全然でした」
私 「岩田も上手くなったね」
少し照れくさそうにしている岩田の成長は、私にとって嬉しかった。
岩田「いえいえ。真波さんのようにもっと視野を広げて、バスケをできるようにしたいです」
私 「そうだね、また放課後の練習も一緒に頑張ろね」
岩田「はい、ありがとうございました」
岩田は、再び頭を下げ私の元から立ち去っていく。一年生の仲間のところにもどっていくようだ。これで、2回戦も勝利かぁ。このままいけば、優勝も夢じゃないかもしれないとこの時初めて感じたのだった。それにしても、颯希と七海の働きぶりは凄かった。特に、七海は、二試合で10得点もあげていた。いろいよ、次は、決勝進出をかけた試合になる。準決勝の相手は、どこになるのだろうか?順当にいけば、優衣がいる、二年二組だ。明日花のことでいろいろあり、少し複雑な気持ちを抱いてしまっていた。




