9月23日 1年前(不服)
もう一度、バスケするなんて考えたことはなかった。あのコートにもう一度たつことがどれだけ尊いことなのか理解している私にとっては、簡単に喜早先輩の話にのるのはやはり難しかった。しかし、先輩は何度も勧誘してきた。これは、断り続けてもキリがないな。もし、一度行って先輩が納得してくれるなら。そんな甘い気持ちが私の中によぎってしまっていた。
ー 1年前 7月4日ー
私 「篠木さんは?」
颯希「まだ、来てないよ」
私と矢田さんは、ご飯を食べ体育館に来ていた。
私 「そうなんだ、くるかな?」
颯希「来るよ!」
篠木さんが本当にくるか疑問に思った私とは、対照的に矢田さんは、篠木さんに対してとても信頼をおいている様子だった。
颯希「高田さん、ちょっとトイレいってくる」
私 「あ、うん」
矢田さんから受け取ったボールに触れ、ワンバウンド、ツーバウンドさせ、シュートの構えをしボールを放った。そして、ボールはゴールへと吸い込まれていった。すると、体育館先の入り口の所から拍手が聞こえた。拍手をしていたのは、篠木さんだった。
七海「颯希は?」
私 「トイレ行ってる」
七海「ふーん」
どこか納得が行かなかった七海は、不服そうだ。
私 「篠木さんって、矢田さんと仲いいの?」
七海「仲いいもなにもないよ。今年からクラス一緒になったし」
私 「そうやったんだ。てっきり、仲いいのかと思った」
想像とは異なった。
七海「高田さんは、颯希と仲良いの?」
私 「私も、ほとんど話したことないよ」
七海「じゃあ、一緒やね」
私 「うん」
そんな話をしていると、矢田がやってきた。
颯希「遅くなって、ごめん。篠木さん、ちゃんときてくれたんや」
七海「だって、来ないとずっと言うでしょ?」
少し照れくさそうに答える篠木さんだった。
颯希「なんの話してたの?」
七海「別に、たいした話してないよ」
颯希「あっ、そうなんだ。それより、さっそく始めようよ」
そういって、矢田さんは、ゴール下のボールを拾いにいった。
颯希「どうやってボール持ったらいいの?」
私 「別にテキトウでいいよ」
颯希「テキトウなのかぁ」
私は、ボールをもった颯希は、何を考えているのだろうか?すると、ボールを持った腕でそのままシュートをしたのだった。




