9月17日 京都西高校戦(鼓舞)
七海と会う日時が決まった。9月20日の18時。どんな話になるのか楽しみな自分がいたのだった。
ー8月31日ー
西野「大丈夫だった?」
私 「今、タクシーで病院に向かってるよ」
林 「そっかぁ」
みんな安堵の表情を見せながら、サッカーの試合を見ていた。
私 「また、1点決められたの?」
西野「うん。また、あの髙木って人」
今日3点目かぁ。凄いな。
私 「残り9分」
林 「まだ、チャンスあるよね」
西野「絶対あるよ」
9分で2点。正直言って、簡単ではないんだろうな。ただ、私たちには沢田くんたちがいる。沢田たちは、大きな声を出しながら指示を出している。
私 「あれから、点取れてないんでしょ?」
西野「なんか、沢田徹底的にマークされてるんだよね」
私 「そうなの?」
林 「野球部が凄いって言ってたよ」
言われてみたら、そんな気もする。沢田の周りには、常に二人の選手がいる。こんな中で、どうやって点を取るんだよ。
私 「私もまだチャンスあると思うよ」
西野「えっ?」
林 「そうなの?」
こういう時のアイツらは凄い。私は、そう思っていた。
私 「うん。絶対にまだ何が起こるよ」
まるで、自分が神様かのように林に向かって話をしてしまった。
林 「あっ!」
次の瞬間、林ではなくコートの中に目を向けた。聖徳高校は、工藤、中沢とボールをつなげペナルティエリアまで来ていた。
西野「いけー!!」
西野の大声を聞いたかのように、中沢がもっていたボールが沢田へとつながる。京都西高校は、一番渡してはいけない選手にボールが回ってしまった。ドリブルで選手を抜いていく。工藤や宝来はパスを要求している。しかし、それを聞いていないかのようにドリブルをし続ける。そして、次の瞬間右脚で豪快なシュートを放ったのだった。まだまだいける!選手たちをそう鼓舞するかのようだ。ゴールを決めた足でそのまま、ゴールの方に向かっていく。キーパーが悔しがっている様子に見もくれず、ゴールネットに吸い込まれたボールをとり、センターラインへと走り出した。
林 「なんで、ボールをとって走ってるの?」
私 「たぶん、勝ってる京都西高校がゆっくりするからじゃないかな?」
林 「ああ、そういうことかぁ」
サッカーにはロスタイムというものがあるけど、あてにはならない。




