9月14日 京都西高校戦(異変)
そろそろ、これからのことを本気で考えないとなぁ、、、、、、、。いつも、そう思ってばかりいるけどイマイチピンとこないのが本音だった。何か決め手があればな。颯希は、有名私大を目標にして今日も勉強をしている頃だろう。七海は、どうしているんだろうな?七海のことを考えていると、だんだん会いたい想いが溢れ出てきてしまっていた。
ー8月31日ー
後半25分。スコアは、1対2。ここでもう一点とれれば、必ずチャンスはあるだろうな。京都西高校の選手たちは、どういう面持ちだろうか?エースの高木は、全体に指示をだしながら走っている。一方、聖徳高校は沢田を筆頭にさっきよりは、息を吹きかえしているようにも思えた。
私 「美桜、どうした?」
横にいる美桜のことが気になっていた。少しずつ顔色が悪くなっているように感じる。
寺崎「いや、なんか頭痛くて」
私 「大丈夫?」
寺崎「大丈夫、大丈夫」
必死にこらえてるけど、、、、、。試合が始まる前と比較すると、かなり体調が悪いようだ。横にいた林たちも声をかけていた。とてもじゃないけど、このまま20分入れそうな感じがしない。
私 「無理しない方がいいよ」
林 「そうだよ。しんどくなったら、心配だし」
西野「スタジアムの外、タクシーたくさん来てるし今日は帰ろうよ」
いつもは強気な美桜だったが、今日はその声もあげれないくらいだ。
私 「私、一緒についていくから、みんなで見ていて」
林 「オッケー」
私 「ちゃんと応援しておいてよ」
西野「任してよ」
私は、美桜の肩を抑えながら、スタジアムの入り口へと向かう。美桜も今日の試合を楽しみにしていたはず。けど、体調には勝てないしな。
私 「もう少しだからね、頑張って」
寺崎「うん」
もう、かなりしんどそうだ。もっと早く声をかけておけばなぁ、、、、、、。後悔してしまう自分がいた。
私 「あそこ出れば、タクシーもあるみたいだし」
寺崎「、、、、、、、」
もう返事もできないだった。声をかけるのはやめよう。ただただ、タクシーに向かって歩き続けた。でも、ここから自宅までだと結構な時間がかかるな。どうしようか?スタジアムの出口を出た私たちは、どこに行くべきか迷っていた。私は、再び階段を降りて、タクシーを探すことにした。階段を降りていると、なんとなく見たことのある背丈が。あれ、、、、、、たしか。




