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9月10日 京都西高校戦(一斉)

 最近、あんまり勉強に身が入らない。かといって遊びたいという思いもない。このままここにいたら、何かがズレてくる気がした。でもなぁ。いつの間にか、みんなと距離を置くのがいいんじゃないかと思うようになっていた。でも、どうやって距離を置こうかな。まだ卒業はしていないし、学校には来ないといけない。七海みたいに、何か違うことをしたら気が紛れるのかな。


 ー8月31日ー


 横から続々と男子がやってきた。土井、藤平、荻野、高橋、齋藤、内田、柴木、世田、近藤、羽月、片山。やる気のない男子もいたが、委員長の土井の掛け声が影響しているのかもしれない。


 土井「どんな応援するんだ?」

 寺崎「どうする?」

 私 「私、応援の仕方わからないんだけど」


 みんな応援の仕方はわからないようだ。


 私 「そうだ、定本くんは?」


 定本くんは、野球部だし応援はよくしていただろうと思った。


 土井「健太郎いないんだよな。どこにいるんだろ?」

 私 「うーん、、、、、、」


 さっきまで近くにいた気がしたんだけどな。


 寺崎「あそこいるよ、あそこ」

 私 「あっ、ホントだ」


 美桜が指差したところには、新谷たちもいた。何かを話しているようだ。


 寺崎「じゃあ、私行くよ」

 私 「いいの?」

 寺崎「別に大丈夫だよ、ケンカもしないし」


 美桜は、私の言葉が何を指しているのか一度で理解できたようだ。美桜が行くのと同時に反対から、橘たちが来るのが見えた。


 橘 「高田さん!!」

 私 「橘くん」


 満面の笑みで私の方を向いた。


 橘 「やっぱ、京都西強いね」

 私 「そうだね。それよりさ、応援してよ」

 橘 「応援?」


 私は一から順番に説明をした。


 橘 「いいよ。やろうぜ佐伯!」

 佐伯「ああ」


 橘たちは熱気に満ち溢れていた。太陽が高く昇る中、大きな声を出し始めた。


 橘 「何の歌がいい?」

 佐伯「やっぱり、ガンダじゃね?」


 ガンダ?何の曲をさしているか理解できなかった。


 永谷「やっぱりユーナだろ」


 ユーナは、野球部とかで歌われていた応援ソングだった。すると、永谷が先頭きって歌い始めた。「いけ!いけ!いけいけ聖徳!」橘や土井たちも負けじと歌い始めた。永谷は、私たちの先頭に立ち、みんなに声を張り上げるように指示を出す。永谷につられるように一斉に声を合わせて歌う。力強いメロディーがスタジアムに響き渡った。

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