9月8日 京都西高校戦(無駄)
お母さんは、私が一人暮らしするといったらなんて言うのか?私には想像つかない。お母さんは、私に対してかなり過保護だった。今まで、叱られたこともほとんどない。けど、お母さんは何かしら私に思うこともあるだろう。それをお父さんに伝えていると思っていた。
ー8月31日ー
新谷「なに?」
私 「今から、こっちで応援するから来てくれない?」
鋭い目つきで私の方を見てくる。
新谷「別にどこで応援してもよくない?」
私 「それはいいんだけど、みんなで応援した方が勇気でるかなって思ってさ」
めんどくさいな。まぁ、勝つためには応援も大事だと思うし、しょうがないか。無理に誘っても、よくないけど。
新谷「もういいって」
なかなか、新谷は私の言うことは聞いてくれなかった。
蒼井「沢田くんって、後半戦でそう?」
私 「それは、わからないね」
蒼井が話してくるなんて想像がつかなかった。
蒼井「ずっと待ってるんだけどね」
私 「そうだよね」
山川「高田さん、私たち後で行くから、先言ってて」
私 「わかった」
これ以上、ここにいたら怒られそうだから私は帰ることにした。スタジアムの中には、ベンチから選手たちが出てきていた。選手たちがピッチにたつと同時にあの男がボールを蹴り出した。沢田が出てきた瞬間、聖徳高校の応援席は一気に盛り上がった。後半のどこか出てくるのだろうか?まなみ!!私の名前を呼んだのは、寺崎だった。
寺崎「早く早く、もう始まるよ」
私 「うん」
寺崎「アイツらなんて言ってた?」
私 「あとでって」
寺崎「来る気ないじゃない」
私同様、寺崎は怒っているみたいだった。気持ちもわからなくはない。でも、アイツらはアイツらのつながりがあるしなんともいえない。そして、アイツらの後ろには、下田那奈もいる。アイツの存在はみんなが思っているより大きかった。
私 「まぁ、後で来ると思うよ」
寺崎「ほんとかなー?」
私 「そんなに疑わないでよ」
寺崎「だって、私アイツらのこと信じてないもん」
寺崎らしい一言だった。気持ちは理解できるけど、そういう争いは一番無駄だと私は知っていた。
私 「あそこは、那奈がいるから平和協定って常に言ってるでしょ」
寺崎「わかってるけど、、、、、、」
頭ではわかってるけど、できないことはたしかにある。そう考えていると後半戦とホイッスルが鳴り響いた。




