表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/80

8月29日 沢田亮二

 私の前にいた中沢くんと辰巳くんの話に参加していた。


 私 「沢田くん病院行ったの?」

 中沢「ああ。そうらしい」


 気がつけば、沢田の話題になっていた。


 私 「なんで?」

 辰巳「脚が痛いらしくて」  


 やっぱり、あの時話したのは嘘じゃなかったんだ。


 私 「そうなんだ。じゃあ、大会も出れないの?」

 中沢「わかんないな」


 全国大会行きを決めたサッカー部とは思えない表情だった。


 辰巳「アイツは、出るって言いそうだけどな」

 中沢「言いそうだね」

 私 「次は、全国大会初戦だよね?」


 一気に、二人の表情が引き締まったように感じる。


 中沢「負けたくないためには、アイツが必要なんだ」

 辰巳「そうだよな。戻ってこれたらいいけど」  

 私 「そっかぁ。心配だな」


 サッカー部には頑張ってほしい。


 中沢「だろ?」

 私 「うん。なんともなければいいけど」

 辰巳「これ、宝来に言ったらキレそうだな」  

 私 「そうなの?」


 どういうことだろうか?まだ、宝来くんは知らないのか?


 辰巳「あの二人は、因縁めいためのがあるからな」

 中沢「根深そうだよな」

 辰巳「ホントそれな」  

 私 「サッカー部もいろいろ大変なんだね」


 沢田と宝来。いつも対立構造には出てくるけど、何があったのかはわからなかった。


 中沢「そうだぞ。アイツいなかったら、キャプテンも変わるしな」

 私 「えっ、そうなの?」

 中沢「うん」


 たしかに、沢田くんはサッカー部キャプテンだもんな。いないのであれば、誰かが代わりにしないとな。


 私 「中沢くんとかがやるんじゃないの?」 

 中沢「俺はやらないよ」

 私 「なんでしないのよ?」


 中沢くんは、しないんだ。


 辰巳「コイツより、唐沢がいるからな」

 私 「だって副キャプテンでしょ?中沢くん」


 負けじと私は聞いてみた。


 中沢「唐沢も副キャプテンだからな」

 私 「じゃあ、中沢くんも可能性はあるんじゃないの?」


 よくわからない。


 辰巳「コイツよりも、唐沢をキャプテン代理にしたいんだよ。沢田は」  

 私 「へぇー。そうなんだ。中沢くんのほうがキャプテンに向いてそうだけどな」


 そうなんだ。唐沢くんの方がいいんだ。なんでなんだろう?


 中沢「嫌われてるのかな?ハハハハ」


 私たちのクラスには笑い声が響き渡った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ