表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/80

8月26日 目立つ

 私と寺崎は、放課後体育館裏で話をしていた。まだ、女子バスケ部のみんなは練習を開始していないみたいだった。キャプテンの町田は、何をしているのだろうか?私は、キョロキョロしている。それを遮るかのように話してきた。


 寺崎「次、どうする?」

 私 「どうしようか」


 私たちは、困っていた。


 寺崎「やっぱり、真波にしたら?」

 私 「うーん。それでいいんだったら」


 決めきれないでいた。


 寺崎「いいでしょ、別に」

 私 「わかった。じゃあ、私が走るよ」

 寺崎「それがいいよ」


 私は、リレーのメンバーになることにした。


 私 「おっけー」

 寺崎「先生に言っとくよ」

 私 「わかった」


 クラス委員長である寺崎は、いつも生徒と先生の仲介役だった。


 寺崎「なんで、走りたくなかったの?」

 私 「走りたくなかったわけじゃないけど」


 走りたくないわけではない。


 寺崎「なんで?」

 私 「なんか、私ばかり目立つかなーってね」


 私が目立つとまた、みんなからいらぬ批判を受ける。ただでさえ、目立つ高校生活。これ以上、目立ちたくない。


 寺崎「それは、そうだね」

 私 「でしょ?」


 すぐさま返した。


 寺崎「でも、真波は何しても目立つから」

 私 「そんなことないけど」


 目立ちたくない。


 寺崎「いやいや、そんなことあるよ」

 私 「このクラスもいろいろあるしね」


 言いたいことを上手く言えなかった。


 寺崎「新谷とかのこと?」

 私 「うーん、、、、、、。新谷は、いいけど一つになりきれないのよね」


 正直、新谷の話をしたくない。彼女周りの女の子もあまり得意ではなかった。蒼井、山川、那奈、みんな深く話したことはない。


 寺崎「それは、わかるかも」

 私 「やっぱり、昨年が凄かったから。そこと比べるとね」


 昨年は、やっぱり私にとって重要な一年だった。


 寺崎「昨年と比べたらダメでしょ」

 私 「だよね」


 昨年のメンバーは、凄かった。過去イチと言っても言い過ぎではない。七海、颯希はもちろんのこと。美桜に室屋に宮城に諏訪に。相当、メンバーが揃っていた。あのメンバー見てたら、今のメンバーは大したことはない。早く、室屋に会いたいな。室屋は、高2の終わりに引っ越して、東京に行ったのだ。それから、私は連絡をしていない。彼女が向こうで何をしているのかはわからないけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ