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8月23日 町田夢

 おはよう!お母さんの甲高い声が聞こえてしきた。明るい朝日が輝く窓辺で、私は、挨拶をし返した。中学校までは、制服のスカーフをシャツに巻き付け、黒いブレザーを着用するのが基本だったが、今は、そうではなかった。聖徳高校は、伝統校ではあったが、制服は普通だった。私は、いつものように丁寧に自分の髪を整えていく。一応、BIG3というくくりになっていふるから、少しでも綺麗になるようにしていた。風に舞い上がっても髪の毛が変にならないようにワックスもつけていく。

 今日は、久しぶりの学校だった。まだ、2学期が始まるわけではないが、先生と話したり、部活動を見にいく予定だった。部活では、新キャプテン町田がどうしているのかが気になっていた。町田は、これまで3年の試合にあまり出たことがなかった。しかし、3年生の満場一致でキャプテンに推薦されたのだった。私もキャプテンをするなら町田しかいないと思っていた。他にも候補はいた。しかし、柚月先輩、私の後を継いでキャプテンをするのは相当難しいと思っていた。だが、町田は違う。1年の時から、努力を続けて、同学年や後輩の信頼感を勝ち取っていた。

 柚月先輩や私も彼女の笑顔には何度も癒されてきた。バスケ初心者だったにも関わらず、この1年半の間にかなり上手くなっていたのだった。私も町田に関してはほっとけなかった。少しでも力になれたと、引退した後に感じていた。そうしていると、町田から練習を見に来てほしいと連絡されていたのだ。私は、彼女のためならと部活に顔を出すことに決めた。

 お母さんから、お弁当を受け取り、「今日も一日頑張って」とやさしく微笑んでくれたのだった。お母さんは、普段は忙しかったけど今日は休みみたいだ。お母さんには、私の成長がどのようにうつっているだろうか?お弁当をバックの中に入れて、玄関まで歩いていく。玄関にある下駄箱で靴を選ぶ。どれがいいかな?私の靴は、学校用だけで4足ぐらいあった。どれにしようか迷ったが、今日は部活にもいくから、よく履く白いのスニーカーにしようと思った。

 靴を履き、勢いよくドアに近づいた。"いってらっしゃい、気をつけてね"。後ろから声が聞こえた。お母さんの声には、いつも励まされている気分だった。はーい!行ってきます!!返事をして玄関を飛び出して行った。玄関のすぐ横に置いてある自転車に飛び乗り、私は、家を出発したのだ。

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