8月22日 ホームページ
夏休みも残り3日となっていた。私は、昨日からホームページの制作を続けていた。古屋からは、山城と話し合って決めてとしか言われていなかった。その山城からも大枠しか聞いていない。なんとなく一任されているようで、大変だった。私は、親のパソコンを借りながら、ホームページを確認していく。
ホームページを新しくする理由は、ユーザーにとって、見やすく、使いやすく、魅力的なウェブサイトを作り上げるためだ。言うのは簡単だが、やるのは実に難しい。それら、初日にわかった。古屋は、パソコンでサクサク簡単に進めていたけど、私がやると全然できない。私は、山城からもらったスマホのデータを見ながら、どんなデザイナーがいいか考えていた。私がいいと思うものと世間一般がいいと思うものは大きく違う気がしている。
その中で作るというのがどれほと難しいことなのだろうか?本来であれば、古屋たちと熱いディスカッションをしたいところだったが、そんな時間はない。私たちはホームページを見るクライアントの要望や情報を理解し見つけ出す。そして、それをもとに他社にはないものが作れたらと考えていた。私たちの思いや願いを叶えるためには、明確に目標設定をする必要があると思っていた。それは、バスケ部でしていたように。もっと具体的な数字を出して。
普通なら、どこかにいるウェブデザイナーとやらと連携してこうした仕事をするのだろうけど、私たちにはそんな余裕はない。かといって、話を出し合うなどそんな協力しあうような時間もない。限られたアイデアを駆使して、なんとかしないといけない。もう少し、儲かっていたらこういうところにもお金をかけることができていたのだけれど。ウェブサイトのデザイン色やフォントを選び、私なりに考えたものを作っていく。どんなレイアウトであれば、みんなが見てくれるだろうか?興味関心をひけるだろうか?それの繰り返しで試行錯誤をしていた。
私は、パソコンをいじっていると最適なバランスがなんなのかすらわからなくなってきた。私は、エンジニアではないのでコードを書くことはできない。バグの修正も含めて、後でスムーズに処理するしかなかった。上の方にあるウェブサイトの説明文も見にくく感じる。もっと簡単なキャッチコピーも作っていいんじゃないかと考えていた。しかし、私が作ると古屋や山城のイメージと明らかに異なる気がしたので、とりあえずメッセージを送ることにした。




