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8月21日 対抗

 夏休みの宿題は、今日の午前中にすべて終わらした。後は、ゆっくりこれからのことを考える。古屋かからもらったバイトの仕事を見ていると、2学期に行われる実力テストをどうしようか迷っていた。実力テストとはいえ、一応テスト範囲はあった。今からでも、勉強すれば間に合う。けど、やる気はでない。とりあえず放置することに決めた。

 私は、古屋が言っていた緑黄色会社には、山城、三田、中野がおり、それぞれ担当があるらしい。統括でまとめているのが古屋。営業に山城。デザインに三田。総務が中野となっているらしい。古屋は、私に戦略企画の部署になってほしいと言われていた。古屋の言う戦略企画の部署は、お客様のニーズを調査したり他社との比較などをして、どんなサービスが必要かを考えて欲しいといったものだ。簡単ではないが、こういう答えのない仕事の方が私には向いている気がしていた。

 仕事をし始めて3日目。家にあるパソコンをしながら、データをまとめていた。古屋からは、1か月3万円という条件を提示された。私としては、3万円なんて破格な条件だった。古屋からは、信頼してるからいいよとVIP待遇をされているみたいだった。そんな待遇がいいのにサボるわけにはいかない。2週間後に見せるからそれまでに完成させることができたらと考えていた。古屋以外のメンバーに早く会ってみたい。それが本音だった。みんながどんなモチベーションで働いているのか?これからのことをどんな風に考えているのか?同じ高校生なのにそんな違うのか?自分の中で疑問だった。

 おそらくだけど、この会社の人たちは、私に新しい刺激をくれる人だと勝手に思っていた。頭もいいし、お金も儲かるのだろう。でも、私もこの3年間サボっていたわけではない。柚月さんに憧れて、バスケ部に入り、颯希や七海というBIG3の人たちとも一緒に切磋琢磨できた。いくらスゴイと言われていても、私も完全に負けを認めるわけにはいかない。

 もっと自分に力をつけて、柚月さん、颯希、七海たちが一緒にいてよかったと思えるような存在になりたい。そんな存在になれば、もっとみんなに活力を与えられるようになれる気がした。自分の近くにいる人のことを考えたら、バイトとはいえ手を抜けない。それより、もっともっと実力をつけれるようになりたい。それは、単に仕事のスキルどうこうじゃない気はしていたのだ。けど、どうしたら、そのスキルがつくか私は知らないのだった。

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