8月20日 思い出
千葉に出かける前に少しやったくらいで、夏休みの宿題はほとんど終わっていなかった。しかし、もうそろそろ夏休みも終わる。夏休み明けには、実力テストもあるからうかうかはしてられない。私は、こっちに帰って、3日目になってようやく宿題にとりかかり始めたのだった。勢いよく、問題を解いていく。改めて、賢いって楽だなと思った。もともと頭がよくなかったら、授業をほとんど聞いていないし本来なら解けないと思う。昨年までの貯蓄がいきてきた気がした。でも、今年の1学期は、ほとんど授業は聞いていなかった。テスト勉強もほとんどしていなかった。その影響も、あってか主要5教科は、どれも60点くらいで、みんなから驚かれた。七海は、ほぼノー勉のなか、80点以上をきちんととっていたらしい。私とは、大違いだ。
数学の勉強がひと段落したこともあり、窓を開けて空気の入れ替えを行うことにした。外からは心地よい風が次々と舞い込んでくる。その風が、私の暑さを飛ばしてくれる。机の上にあった宿題は、ほとんどなくなり、残すところ英語ワークのみとなった。この机もそろそろ小さくなったな。昔から、使っていただけに私の体と合わなくなってきていた。私の机の周りには、いろんなものが置かれていた。1番のお気に入りは、喜早柚月さんからもらった手紙だ。たしか、これは、柚月さんが卒業式の日に渡してくれたものだった。中学校からずっと憧れていたから、手紙を読んだ時は、ホント感動したのを覚えている。
今も柚月さんは、バスケを頑張っていることだと思う。私は、柚月さんほどバスケのセンスはなかったけど先輩と過ごした2年間は、ほんとにかけがえのないものとなった。そんな柚月さんの横にあるのが、中学3年生の時にもらった寄せ書きだった。寄せ書きの横には、5人で撮った写真が飾られていた。やっぱり、この写真を見ると昔のことを思い出すな。みんな写真とか飾っているのだろうか?捨てるも直すのもなんか違うなと思っていた。私の青春は、また戻ってくるのだろうか?それとも、、、。颯希、七海と一緒にいた昨年の1年間は、大きな青春だったと言える。一方、優衣、明日花、実咲、陽菜乃といた3年間は青春と言えるのか不可思議なものだった。優衣や明日花たちは、おそらく中学校時代の方が大事で楽しかったのだと思う。しかし、私はそう思えなかった。なんとなくいて、なんとなく過ごした記憶しか残っていなかった。




