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8月11日 新幹線

 今日から千葉に帰省していた。私たちは、新幹線に乗っている。外の景色が少し見える窓から、ずっと眺めていた。一瞬で過ぎ去っていく場所。新幹線は、速いな。私の頭の中では、いろんなことが頭をめぐりめぐっていた。今日は、どうも朝から頭が痛い。頭がギューと締めつけられる感じだ。


 お母さん「どっか、調子悪いの?」

 私   「ちょっとね」


 私が苦しそうにしているのがバレたみたいだった。


 お母さん「どこが悪いの?」

 私   「頭の奥が締めつけられる感じで」   


 私の頭を触った。こんな感じで触られるのは、小学生以来だろうか?


 お母さん「ホント?」

 私   「まぁ、寝てたら大丈夫だと思うよ」


 少しずつ、話す元気もなくなってきていた。


 お母さん「帰ろうか?」

 私   「せっかくここまで来たんだから大丈夫だよ」


 こんなところまで、来たのに帰るなんてできない。もうすぐで、東京だ。


 お母さん「いや、治らないでしょ。そんなのでは」

 私   「大丈夫。ちょっと、今から目を閉じて、様子見るよ」


 座席のシートを倒した。


 お母さん「そう?しんどかったら、いつでも言いなさいよ」

 私   「わかったよ」


 お母さんの中での心配は消えないでいた。


 お母さん「次の駅で体温計買ってくるよ」

 私   「うん」


 お母さんは、私のおでこに手をやった。手をやったくらいで私に熱があるかどうかなんてわかるのだろうか?


 お母さん「お腹は空いてる?」

 私   「いや、空いてないかな」


 お腹が空いているどころか、お腹かがいっぱいの状態だった。


 お母さん「朝から何も食べてないから、それも心配だよ」

 私   「朝は、時間なかったしね」


 お腹がいっぱいとでも言うと余計心配されるんじゃないかと思った。


 お母さん「少しでも、お腹に入れないと元気も出ないよ」

 私   「じゃあ、後でお弁当でも食べようかな」


 欲しくもないお弁当をお母さんに頼むことにした。


 お母さん「わかった。じゃあ、買っとくよ」

 私   「ありがとう」


 お母さんは、満面の笑みを浮かべていた。


 お母さん「冷房ついてるし、寒かった言いなさいよ」


 座席の上にある冷房の風向きを変えたみたいだった。


 私   「はーい。じゃあ、寝るね」

 お母さん「わかったわ」


 私は、目を閉じた。

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