8月7日 高校
私 「どうしたの?急に呼び出したりして」
最上「ビックリした?」
夏休みからか、髪の毛の色が赤くなっていた。ボブの最上は、とても似合っていた。
私 「別に、ビックリはしてないけど。珍しいなって思うじゃない」
髪を触りながら、何かを思っていたようだった。
最上「そう?」
私 「うん」
最上「いやー、忙しくしてると思ってさ」
最上と会うのは、1年半ぶりくらいだ。可愛らしいし、淮南でも人気があると思う。
私 「いつも、連絡してくるのに」
最上「でも、私たちが別れてから、全然会わないよね」
最上の言う通りだ。私たちが別の高校に行ってから、会ったのは今日で3回目くらいだろう。
私 「たしかにね。話しも合わなくなるし」
最上「でも、真波は学校でも人気って聞いてるよ」
彼女の言ってることは、本当か嘘かわからない。
私 「誰から聞いたのよ」
最上「みんな言ってるよ」
さっき注文したパンケーキが私たちの前にやってきた。
私 「そうなの?ハハハ」
最上「そうよ。中学校の時は、今よりもマシだったかもね」
何が言いたいのかはあまりよくわからなかった。
私 「中学校の時は、みんなそれなりにヤンチャだからね」
今でこそおとなしい最上も、中学校の時は、そうとうやんちゃしていた。中学校入学して、すぐ先輩と喧嘩していたのを覚えている。私は、最上が喧嘩しているのを明日花たちと一緒に止めた気がする。当時は、私たちも先輩から目をつけられて大変だった。
最上「聖徳ってどんな感じなの?」
私 「聖徳は、古き良きって感じかな」
今の聖徳高校は、伝統高校というだけ人気も右肩下がりだった。
最上「古き良きかぁ。面白いな」
私 「淮南は、どうなの?」
最上「淮南は、新しいよ。何もかも」
伝統校の聖徳高校に対し、新設校の淮南高校は、右肩上がりで人気を博していた。淮南高校の人気理由としては、新しいということに加えて、部活動の強化、特進クラスなど様々なことが考えられる。
私 「まだ、できて10年とかだよね?」
最上「そうそう。もう私立な感じあるよ」
私立のような新しさや充実した部活動が私は、羨ましかった。
最上「これ食べたら、外行こうよ」
私 「えっ、こんな暑いのに?」
私は、パンケーキを食べながら、最上の話を聞いた。




