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7月28日 まさか

 昨日の激戦から、一夜が明けた。私は、いつものように、髪の毛を結び、顔を洗い始めたのだった。

 

 ー7月27日ー


 試合開始とともに、ボールは、エース柳川がもつ。ドリブルで前へと進む。大野や宮下が柳川をマークするもボールがとれない。そして、そのまま、ボールはゴールへと吸い込まれてしまったのだ。

 体育館は、一斉に江陵高校の声援へと変わってしまう。私は、みんなに"落ち着いて"と声をかける。みんなも頷いてくれるど、なかなか、落ち着いてられる雰囲気ではないみたいだった。ボールは、聖徳高校の大野、高津とボールがつながれていく。

 私へのマークは、2枚。全く、ボールが渡らない状態にされていた。江陵高校なら、やってきてもおかしくなかった。高津は、ドリブルで前へと攻めてくる。私が2枚マークされているのは気づいている。近くに山瀬がいたけど、パスをする気配は、全くない。

 時々、高津は、こういう時がある。昔から、ワンマンでプレーすることが多く、その度に、監督に注意されていた。しかし、今こそ、そのワンマンでチームを引っ張る時かもしれない。

 高津は、マークがつくも、激しく体を揺らしながら前へと進む。一瞬、スピードを緩めた後、再び動き出した。その隙をつかれたのか、江陵高校の選手は、ついていくことができない。そして、そのまま、レイアップのシュート姿勢に入ったのだった。高津の腕の先には、別の腕が待ち構えていた。

 そのまま、ボールは、落ちていく。そして、そのボールは、司令塔でたる山根へと繋がれていった。なんだ、あれは?ほんの一瞬だった。その一瞬をつかれてしまった。ゴールまで、あともう少しだった。でも、そのあと少しが遠かった。高津のゴールを邪魔したのは、柳川だった。エースの柳川まで、この位置まで戻られたらたまったもんじゃない。

 私は、急いで、ディフェンスに戻る。しかし、司令塔の山根はドリブルをしながら、前へと突き進む。江陵高校の攻撃パターンは二つのはず。一つ目が、柳川のスリーポイント。二つ目が山根の中からの攻撃。今、ボールを持っているのは山根だから、そのまま中に入っていくということか。私は、山根がスピードを落としている際に、慌てて、中まで戻っていく。しかし、山根は、スリーポイントのラインに立ち止まり、そのままシュートを放ったのだった。まさかな、、、、。私は、呆れて答えがでなかった。

 

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