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7月27日 江陵高校戦

 江陵高校との大一番。私は、試合前のシュート練習を行っていた。いつも通り、緊張することなくシュートを打つことができていた。しかし、他の選手たちは、緊張している様に映る。特に、この夏、初めて出場する大野とほとんど試合に出ていない宮下。二人から、緊張感が漂っていた。私は、声をかけるために二人のもとへ歩こうとした。

 その時、、、。ボンボンボンボン!!ドリブルしている音だった。後ろを振り向くと、そこには柳川那美がやってきたのだ。振り向いた瞬間、声をかけてくる。柳川は、余裕の様子だった。話の内容は、最近の調子みたいだった。彼女は、絶好調らしく、ここまで二試合、全て25得点以上だとか。彼女は、県内でも有名だから、マークが既についているはず。その中で、これだけ得点を上げることができているのは、凄いとしか言いようがない。

 私も、なんとなく話を合わせたが、心底は、どうでもよかった。どうせ、私たちになんて楽勝で勝てると思っているのだろう。その考えは、否定しないが試合前に声をかけないでほしい。なぜか、私は、イラッとしてしまった。

 柳川は、右手を振りながら、自分たちの練習コートに戻って行った。なんだったんだろう?私は、よくわからないでいた。私は、江陵高校の練習に目を向けた。練習をしているのは10人程度だったが、サポートメンバーも同じくらいいた。練習だけで、私たちを圧倒しようとしてきていた。エース柳川と司令塔の山根は、スリーポイントのラインから、ずっとシュートを放っている。そのシュートもキレイに入っていく。私たちに対する嫌がらせか?

 審判の笛とともに、私たちは、練習から引き上げる。ベンチに戻った私は、タオルをかけながら、掲示板を見つめた。今日は、大野と宮下がスタメン復帰かぁ。練習では、ずいぶん、緊張していたみたいだけど、大丈夫かなぁ。ベンチでもいつもより、静かだった。私は、なんとか場を盛り上げようとタオルをかけながら、声を出した。しかし、なかなか盛り上がらない。

 江陵高校のベンチを見ると、エース柳川、司令塔山根を囲うように、選手たちが並び大きな声を出す。会場の空気が彼女たちに一気に飲み込まれる様子だった。そして、審判が入場してきた。


 【聖徳高校】 【江陵高校】

  高田真波   柳川那美

  高津沙織   山根優里

  大野友芽   飯田美希

  宮下真琴   小川華

  山瀬瑞稀   橋下梨香

  

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