表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/80

7月18日 背番号

 私は、朝から大野とケガの状態について話しをしていた。幸いにも、膝の打撲ということで、一週間ほど休んでいれば、その後の試合に出場できることを言われたらしい。

 一方で、大野の代わりは決まっていなかった。セオリーで言えば、山瀬や中野のポジション替え、柏木や須黒の起用。あるいは、サプライズで1年生の楠原の起用もあるか。しかし、昨日の今日ということで、他のポジションの練習は、ほとんどできていない状態だった。

 だが、明日から、女子バスケ部の大会が始まるため、私たちに時間はなかった。オフェンスの大野を欠く中、誰がレギュラーになるだろうか?

 今日は、そのレギュラー問題となる、大会のベンチメンバーとスターティングメンバーが発表される日だった。監督は、私たちの方を見ながら、声を張り上げた。


 監督「では、明日から始まる大会のメンバーを発表する。選ばれた者も選ばれなかった者も、試合が終わるまで、一生懸命やってほしい。では、発表する‥‥」


 監督は、背番号がついたユニフォームをもち、名前を読みあげていった。


〈聖徳高校女子バスケットボール部メンバー〉

4 高田真波

5 大野友紀

6 高津沙織

7 宮下真琴

8 大山百合

9 山瀬瑞稀

10 中野未和

11 村上佳乃

12 柏木恵

13 須黒菜緒

14 星野洋子

15 山木友梨奈

16 村上麻衣子

17 真中加奈

18 楠原日々稀


 3年生、2年生は、全員メンバー入りし、1年生では、楠原が唯一の選出となった。ケガで、予選は出られないであろう大野もメンバー入りすることができた。

 

 〈明日のスターティングメンバー〉

  高田真波

  高津沙織

  宮下真琴

  山瀬瑞稀

  中野未和


 宮下は、土壇場でスタメン出場を勝ち取った。宮下は、スタメンを告げられ、少し嬉しそうにしていた。一方で、レギュラーメンバーに選ばれなかった大山は、どこか悲しそうに見えた。誰かが選ばれれば、誰かが落とされる。当たり前のことだが、同じ3年生のそういう姿を見るのは苦しかった。

 明日から、どうなるかはわからない。下手すれば、明日の試合が最後になるかもしれない。ただ、私たちは、誰一人負けることを想定していないように感じた。私がミーティングを開いてから少しずつチームが変わろうとしている。ここで、終われない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ