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二度目の世界と紅月  作者: 華月紅陽
プロローグ1【8/24】
6/312

#6

まだ名前しか出てこないけど、登場人物紹介


弐科にのしな緋狩ひかり

 幼馴染その2。高三の先輩。


陸笹ろくささ朱雀すざく

 クラスの委員長。高一。


☆感想で指摘された点を修整してみました。これで良い、のかな?

〜映画館・チケット売場前〜


「──にしても、残念だったね。ひかりん」

「そうだね。まあひかりんはあたし達と違って三年生だし、仕方ないのかもだけど」

「いやいや。そうは言ってもまだ夏休みだよ? 受験勉強って、そんな早くから始めなきゃダメなの?」

「さあ、あたしもよく分かんないけど……ひかりんの家自体、そもそもわりと厳しいからねえ。でも案外、あたしとヒナも二年後には全く同じ目にあってるかもよ?」

「うげ。それは嫌だ」



「ううー。別に大学とか行きたくないんだけどなあ」

「そりそうでしょ。具体的な目標とか持って、行きたくて大学行く人なんか今どきそうそういないって」

「じゃあ行かなくてよくない?」

「でも行っとかないと、就職とかで大変だっていうからね。学歴社会ってやつ」


「んー……禎女、頼んだら養ってくれないかな?」

「堂々と妹のヒモになる算段を立てないで。あとそれ、つい数時間前にヒナに告白した人の前で言うセリフ?」

「え。ナギがそれ言うの? あんまり気にせず、できれば普通に接してほしいって言ってたのに?」

「いや、それはありがたいんだけどさ……かと言って、全く意識してないのもどうなの?」

「えー何それ。めんどくさいなあ……」

「めんどくさがられても、生憎そんなにおかしなことを言ってるつもりは無いんだけど……」


「──というか話を戻すけど、私達と遊びに行く約束してたこと、ひかりんは親に言ってなかったのかな?」

「ん? ……ああ、だろうね。黙っておくようにって、あたしが入れ知恵しておいたし」

「ナギの差し金かい……え、そんなことしてたの?」

「そりゃ、ひかりんの親にバレたら反対されるのは目に見えてるから」

「まあ確かにひかりん、放っておいたらそれでも親に打ち明けそうだしね。そういうとこ、真面目というか融通が利かないっていうか」

「でしょ? だからあたしは、三人で遊ぶために策を巡らせてみたのです──ま、無駄になっちゃったけど」


「当日の朝にバレて止められる……まあ、ありがちといえばありがちなオチかもね」

「あと、色々とひかりんっぽいよね。ギリギリになってバレちゃったとことか、抵抗せずにドタキャンの電話入れてきたところとか」

「それは分かる」



「……でも、せっかくチケットが三枚あるのに、二人で行くのっても何か勿体ないよね」

「仕方ないじゃん。ひかりんも禎女ちゃんもダメってなったら、他に誘える相手とかいないし」

「え、まさかナギ……友達いないの?」

「神妙な顔でなんてことを──いや、少なくともヒナよりはいるから。家が遠くて誘いにくいのと、夏休みの最終日なのに宿題残ってる連中が多いってだけだから」

「本当に?」

「本当だってば……大体、同じクラスなんだから知ってるでしょ」


「でもなあ……やっぱ、今からでも禎女呼ぶ?」

「呼んでも来ないでしょ。ホラー映画はムリだって、あんだけ拒否してたんだから」

「騙して呼ぶとか? 『見る映画変えたから来ない?』みたいな感じで」

「そんな嘘じゃ禎女ちゃんは騙せないんじゃない? ……あと、妹に嘘を吐くことにちょっとは罪悪感を持って」



「そもそもチケットが余ったところで、別に勿体なくはないでしょ? 貰い物のタダ券なんだし」

「いや、こういうのは気分の問題なんだよね」

「はぁ……じゃあ、クラスの誰かにでもあげたら? そのチケットはヒナにあげるから」


「──え? まさかナギ、私にクラスメイトと会話しろっていうの?」

「会話くらい普通にしなよ。そんなだから友達少ないんだってば」

「友達ならナギとひかりんと禎女がいるよ?」

「そこに妹を数えてる時点で……」



「──あ。あそこにいるの、陸笹さんじゃない?」

「陸笹さん、って委員長?」

「そ。丁度いいじゃん。一人みたいだし、もうそのチケット渡してきちゃえば?」

「はい? ほとんど話したことないのに?」

「いやそれ言っちゃうと、もう誰にも渡せなくなっちゃうけどね。そのチケット……」

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