魔王覚醒
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「さぁ、久々に喰らおうかな」
「そう簡単に、喰えると思うなっ!!」
グシャ
「ごめん、もうつまみ食いしたわ」
「くっこの相変わらずの食欲ですね!」
レヴィアタンが、手を叩くと何かの能力を使ったのか喰われた右足がもとに戻っていた。
「お前の能力こそ、俺よりズルくないか?」
「知っているでしょうに、私の能力に欠点があるということに。だからこそ、あなたに暴食の力を知った時には嫉妬しましたよ!」
レヴィアタンは手を叩き、後方に転移するが
「お前は昔から、それに頼りすぎなんだよ!」
俺の後方に飛んで攻撃してこようとしたので、カウンターで思いっきり殴った。後ろの建物に突っ込んでいき、すかさず、
「はは!早くそこから出ないと喰われちまうぞっっと」
口を閉じる動作をすると、そこにあった建物ごとゴッソリと消失した。
「危ない!!本当に強すぎませんか?」
「さぁ、どんどん行こうか!」
その頃、フィーリアを運んでいる朱堂は皇のいる場所にたどり着いていた。
「皇!!!」
「ん?朱堂くん。どうしたの?そんなに慌ててそれに凄い血だし」
「すぐに、フィーリアさんを!!」
「えっ」
朱堂がフィーリアを降ろすと、
「フィーリア!!!」
皇やその場にいたみんなが、フィーリアに駆け寄った。
「何があったの?!!」
「今はそんなことよりも、頼む!!」
「分かってる!!今やってる!だけどっ」
「リ・・・カ・・ショウ・・・おね・・い」
途切れ途切れで聞き取りずらかったが、何が言いたいのかは伝わってきた
「そんなの!!自分でやりなさい!!勝手に死ぬんじゃないわよ!!」
皇が全力で回復魔法をかけるが一向に良くなる気配を見せなかった。他のみんなも皇に魔力を与えたり、回復薬を買いに行ったりと、フィーリアを助けるために奔走した。
「・・・・・ご・・め」
「だめ!目を開けてフィーリア!!フィーリア!!!!!」
皇の悲痛な声が響き渡った。
フィーリア視点
「・・・ここは」
深く深く暗い場所に落ちていく感覚を、味わいながら最下層にたどり着いたのか目を開けた。
「・・・・ここは、死後の世界?でも、この大きな扉は」
目を開けると、そこは暗く何もない空間だったが目の前には大きな扉があった。その存在感は、大きく惹きつけられる魅力を感じた。
「・・・知らない扉なのに、知っている気がする」
私は、フラフラと近づいていくと扉に触れた
「くっ!」
触れた瞬間、消されていた記憶が蘇った。
『いい?フィーの胸の奥にはね大きな扉があるの。今はそこにはたどり着けないかも知れないけどいつかたどり着くかもしれない。その扉の奥には、フィーの魔王としての力が眠ってる。ここまではいい?』
『うん!』
『でもね、フィーの力は強すぎるのだから、お父さんと私で扉の奥に封印したの。それを、開けた時フィーがフィーではなくなってしまうかもしれない』
『どういう事?」
『いずれ分かる時がくる。そして、その扉の前に現れたらフィー自身が強く力を望んだって事になる、意識的にか無意識的にかどうか関わらず。もし、どうしても扉を開けなくてはいけない時が来たら愛する人を信じなさい。その愛する人がフィーをフィーに戻してくれるから』
『うん?』
『ふふっフィーにはまだ難しかったわね。それに、この記憶も消しちゃうんだけど扉に触れたら思い出すようになってるわ。今この記憶を見ているフィーは何歳かしら?』
目の前にいるお母様は、そんなはずないのにこっちを見ている気がした。
『いい。これだけは、覚えておいて。愛はどんな力よりも強いのよ。愛しているわ、フィー』
「はぁはぁはぁはぁ」
記憶が、一気に流れ込んできて膝をついて息を整えた。
「・・・お母様私も愛しています」
私は、息が整い扉の前にまで行き扉に手をかけた。
「・・・この扉を開ければ、助かる。けど、私が私でなくなる可能性もあるみたいだけど私は、ショウタを信じる。お母様の言葉を信じる!」
そう決意し、扉を開けると
『頑張りなさい。フィー』
後ろから、お母様の声が聞こえ後ろを振り返るがそこには誰もいなかった。けれど、下にはお母様の隙だった花の花びらが落ちているのに気付いた。
「・・・ありがとう、お母様。頑張るよ」
そして、扉が完全に開き力の奔流がフィーリアを包み込んだ。
視点は戻り
「フィーリア!!目を開けて!!死んじゃ嫌だ!!」
皇が泣き叫び、他のみんなも助けられなかった後悔に涙を流していた。
すると、いきなりフィーリアから力の波が吹き荒れいきなりの事に近くにいたみんなは吹き飛ばされた。
「何!?」
波が収まり、皇がフィーリアの方を見ると
「う・・そ」
そこには空中にたたずむフィーリアがいた。その姿は成長し大人っぽくなっており同性ですら見惚れる美しさだった。
空中にいたフィーリアは、自分の身体に空いた穴に手をかざしどけた時には穴が無くなっていた。
「凄い・・」
「フィーリアなの?」
見た目も違うが何よりも雰囲気が違った。
フィーリアは、皇たちに目を向けるがすぐに逸らし、ベルゼブブとレヴィアタンが戦ったいる方に向かって飛んで行った。
「何が起こっているの?」
皇は、しばらくその場で唖然とした
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