謁見とアリシアとサーヤ
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俺達は、未だまだ帝国から出ずに城でお世話になっていた。当初、ここに来た目的でもある冒険者の行方だが生きてはいたがマモンによって廃人となっていた。そして、俺達は今回の騒動を解決した立役者として皇帝と謁見することになった。
「本当によかったの?」
横にいた皇から、確認の質問が飛んできた。今回の謁見、異世界の勇者も騒動の時市民を抑える役割をしていたらしく2回もやっている暇はないと同時にする事になった。正直、今回の道本の件もあったのでこのままここでさようならを、する気はなかったのでちょうどよかった。
「いいんだよ。しっかりと話をしとかないといけないし」
「そっか、それよりノートちゃん大丈夫なの?」
「あぁ〜、いつもの事だから気にしなくていいぞ」
「聞こえてますよ!ショウタさん!平気でいるみんながおかしいだけですからね!私は、ただの村娘だったのに」
どうやら聞こえていたらしく、怒った声が聞こえてきた。
「ごめん、ごめん。でも、何かあってもアリシアがカバーしてくれるんだから大丈夫だよ」
「そうですけど」
そんな話をしていると、部屋の扉がノックされ兵士が入ってきた。
「お時間です。ついてきてください」
大きな扉の前にたどり着くと、中に入るよう指示を出され中に入るとすでにそこには今回帝国に来ていたクラスメイトが揃っていた。
クラスメイト達は、俺が生きていた事に驚き男子はその後、後ろにいるフィーリア達を見て、嫉妬と羨望の眼差しを向けてきた。
「今回は両者このような形で申し訳ない」
皇帝は、初めに謝った。
クラスメイトの方のリーダーは朱堂らしく、俺と同じタイミングで気にしていない事を伝えた。
「感謝する。余は、皇帝 レオ・ギルドバルトだ。今回は本当に助かった。そなた達がいなければ被害はもっと酷くなっていたばかりか、魔人に乗っ取られていた可能性すらあった」
まぁ、宰相という立場にいた事から大分中枢まで入っていたみたいだから本当に帝国という国が無くなる一歩手前だったんだなと改めて思った。
「お礼として、何かしたいのだが。何か願いはあるか?」
すると、クラスメイトの方からリリアが朱堂に変わり出てきた。
「今回こちらにきたのは、来るべき日のために向けて同盟を結ぶ為にきました。なので、その同盟を結べたらと」
「よいぞ、というか此方からお願いしたいぐらいだからな」
「それでは!」
「あぁ、我々帝国はいまこの時よりエルドリア王国と同盟を結ぶ!」
リリアは、目的が達成できたのか安堵の笑みを浮かべていた。
「さて、次にお主たちだが何かあるか?」
「そうですね、後ほどあなたとお話をする機会をもらえれば」
「よし、ではこの後時間を作ろう。1時間後くらい。呼びに行かせる。その間、お主達も何やら話があるみたいだからな。話しているといい。では、これにより謁見を終了する」
そう言って、皇帝は退出した。
俺達は、時間になるまでクラスメイト達と話す為に近づいた。
1番最初に声をかけてきたのは、朱堂だった。
「目を覚ましたみたいでよかったよ」
「そっちも、頑張っていたみたいだな」
お互いそれ以上は、話さず固い握手をした。
「やっぱり、しぶとく生きていたな!」
すると、朱堂の後ろから加藤が声をかけてきた。
「お前は、相変わらずだな」
「おうよ!これが俺のいい所だからな。それにしても、少し変わったな、お前」
「色々とあったからな」
久々の再会の会話は、そこで終わり。他のクラスメイト達は驚きつつも俺が生きていた事を喜んでくれた。今回何があったのか、これからどうするか話し合った。
「そうか、道本が」
「あの野郎!」
「おいおい、本当なのか?」
「いや、あいつならやりかねんぞ」
「なにかと、立花に突っかかっていっていたしな」
様々な反応があり、朱堂が険しい顔で近づいてきて耳元でこっそりと話しかけてきた。
「今回の事と関係があると思うが、最初お前らに絡みに行ったチャラい奴らいただろ」
「あぁ。あいつらか、それがどうした?」
「騒動の時、部屋から出てこなかったから収束した後に部屋に行ったら3人とも死んでいた」
「なっ?!まさか、」
「あぁ、道本もその部屋を使っていたからこんな事は言いたくないが状況的に道本が殺したんだと思う」
「そうか、あいつの急激な強さの秘密はそれか」
「どういう事だ?」
「道本と対峙した時、明らかに強さが違っていた。その3人を殺してなんらかの方法で強くなったんだろう。あっちには、マモンもいるしな。それぐらいの事なら知っていそうだ」
「そうか・・」
「その事を知っているのは他にいるか?」
「加藤とリリアさん。レオさん、そして一部の兵士だけだな」
「そうか、今は混乱を防ぐために広めないほうがいいだろうな」
「あぁ、けどタイミングを見て教えるつもりではいる」
「それは、お前に任せるよ」
そこで、話し合いは終わり離れた。
周りを見ると、クラスメイトとフィーリア達が交流をしていた。ノートなんかは、たくさん質問されて慌てている光景を見て和んでいると、いつの間にか時間が経っていたのか兵士の人に呼ばれた。
「ショウタ様達は、ついてきてください。案内します」
「それじゃあ、呼ばれたから行ってくる」
兵士に連れられて、部屋にたどり着き中に入るとすでに皇帝はいた。その横には、アリシアやサーヤそしてパレードの時に見た第一皇女がいた。
「忙しい中、お時間を頂きありがとうござい」
「よいよい、そんな堅苦しい挨拶など要らん。アリシアの時みたいに普通に接せよ」
「これはまた、謁見の時とは空気が違うな」
「いつも、あんなに気を張っていたらすぐに死んでしまうわ。それで、話をしたいという事だったが何を話したいんだ?」
「アリシアとサーヤの事だ」
俺が2人の名前を聞くと、空気が重くなった。
「2人がどうした?」
「なに、簡単な事だよ。2人を連れて行ってもいいか許可をもらいに来たんだ」
俺がそう言うと、レオは放っていた空気を霧散させ固まった。
「もう一度いいか?」
「2人を連れていきたい。だから許可をちょうだい」
「おい!何故更に気安くなっておる!」
「ちなみに2人からはもう許可をもらっているから」
「そうなのか!?」
「もちろん!着いてきてほしいって言われたら行くでしょ!」
「アリシア様が行くなら。それに、私も断る理由はありませんので」
「この勝手な娘達は・・・あっ」
「サーヤの事ならアリシアから聞いているから大丈夫だぞ?」
「そうか、・・・2人がいいって言っているならいいぞ。ここよりかは安全だろう。彼の隣の方が」
「ありがとう!お父様!」
「ありがとうございます」
「話はそれで終わりか?」
「あぁ、これで終わりだ。時間取らせて悪かった」
こうして、帰りにはアリシアとサーヤを加えて部屋に戻った。
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