夜の出会いとダンジョン突入
アクセスありがとうございます!
頑張って毎日投稿できています!
俺はいつも通りグラウンドに行き、明日はダンジョンにの為いつもよりは軽くしといて終わるといきなり声が掛けられた。
「立花様、少しお時間いいですか?」
後ろを振り返るとそこにいたのは、リリア・エルドリア、この国の第一王女がいた。
いきなりの大物の登場にびっくりした声が出せなかった。
「あっあの・・・」
「そんなに、緊張なさらないで下さい。それと、敬語も使わなくていいですからね」
俺はそう言われ、なんとか落ち着くとどうしてここにいるのか理由を尋ねた。
「明日からダンジョンでの訓練になります。可能な限り騎士達が守ってくれますが何があるか分からないので今日は少し立花様と話をしたくて夜の訓練が終わるのを待っていました」
「声を掛けてくれれば、途中で中断したのに」
「いえ、邪魔をしては悪いと思いましたし、いつも見ていたのでそこまで待ったという感覚はありませんよ」
「んっ?いつも見ていたってどういう事です?」
俺がそう質問すると、嘘がバレた子供みたいに露骨に視線を晒した。
「リリア様、ちょっと」
「リリアです!この場では敬語も敬称もつける必要ありません!」
問い詰めようとしたら、いきなり名前の呼び捨てを求められた。流石に、公の場でないとはいえ一国の王女様を呼び捨てにするのはいかがなものかと思ってリリアさんの顔を見ると
名前を呼び捨てにするまでは何も答えません!みたいな表情をしていた。意外と子供っぽさがあり、こっちが素なのかなと思った。
俺はそんなギャップに笑ってしまうと
「何を笑っているんですか!私は本気ですよ!」
「ごめん、ごめん、バカにしたつもりはないよ。リリア、これでいいかな?」
俺がサラッと名前を呼ぶと、リリアはポカンとした表情を浮かべた。俺はまた笑いそうになりながらも何とか我慢した。
しかし、笑いを堪えてる事に気づかれたのかキッ!と睨んできた。
「立花様がいきなりすぎるんですよ!」
「ごめんって、それと俺の事も様付けで呼ばなくていいぞ。そんな様を付けられるほど偉くないし」
「じゃあ、何とお呼びしたら」
「普通に下の名前の祥太って呼んでくれたらいい」
「それでは、・・・祥太さん。これでいいですか?」
「ああ、それでいいよ。で、いつも見てたのか?」
「えぇ、最初から見ていましたよ。・・あっ!」
俺がサラッと質問すると、リリアはポロッと言った。
最初からという事は俺がスキル名を叫んでいるのも見られていたわけだ。恥ずかしすぎる!!!
「ちなみに、祥太さんがここを自由使えたのは私が許可を出したと言ってあったからです。あと、私以外にも城の騎士は知っていますよ」
「そうなのか、ありがと・・ちょっと待て、リリア以外にもいるのか!?」
グラウンドが、自由に使えていたのはリリアのおかげだったらしくお礼を言おうとしたらサラッと気になる事を言った。
「騎士の間では、祥太さんは有名ですよ。努力をする勇者だと。騎士団長も最近騎士達の士気が高まっていて嬉しいと言ってましたし」
どうやらいつの間にか、俺はこの国の騎士達の士気を上げる一役を買っていたらしい。
「全く知らなかった」
「それは、気づかれないようにしていたのでしょう。あまり大っぴらになりたくはなかったのでしょう?騎士達が噂をすれば高い確率で広まりますから」
「そうだね。あまり知られたくなかったからその事については感謝だな」
それから、しばらくリリアと楽しく話をした。だいぶ話こむといい時間になり解散する事になった。
「ついつい、話こんでしまいましたね」
「そうだね。そろそろ部屋に戻ろうか」
「はい、・・・あのまたこうやって話をしてくれますか?」
「俺でよければいいよ」
「その言葉忘れないでくださいよ!ダンジョンであった出来事を教えてくださいね!約束ですよ!」
「あぁ、約束だ」
こうして、約束した俺たちは部屋に戻った。その約束が、守られる事はなかった。
太陽が登り、俺たちはダンジョンの前にいた。
「4人1組の班に分かれてもらいそこに1人騎士が付き君達を監督する。なので、落ち着いて対処するようにこれは訓練ではあるが実戦だ。油断すれば命が危ないので油断しないように!では、分かれてくれ」
オスカーさんがそう言うと、みんなそれぞれ分かれ始めた。俺は1人その輪から離れて見ていた。何故、離れているのかと言うとダンジョン前に着いた時、オスカーさんに話しかけられて残ってくれと言われたからだ。きっと、気を利かせてくれたんだろう。正直いって助かった。
4人1組という事は、皇達とは班になる事ができないので必然的に他のクラスメイトと組む事になる。それは、普通に勘弁してほしかった。俺はMじゃないのでわざわざ馬鹿にしてくるようなクラスメイトと組みたくはない。
すると、皇達が話しかけてきた。
「立花くん、本当に1人で大丈夫?」
「そうだぞ。俺達、結構強くなったから1人ぐらい増えても大丈夫だ!」
「ちょっと、その言い方はないでしょ!」
「そうだよ!加藤くん!」
「大丈夫だよ、赤城さん。皇さん。加藤くんに、悪気がないのは分かってるから」
「立花くんは甘いのよ!」
赤城さんは、甘いと言うが実際甘いのだろう。一言ぐらい俺の方から注意するべきなんだろうが、悪意なく善意だけで言ってきているので言いにくいのだ。話しかけてきてくれる数少ない人物の1人だというのも関係している。
「まぁまぁ、2人とも落ち着きなよ。本題がズレてるよ、立花本当に大丈夫か?」
朱堂がヒートアップしそうな2人を抑えて、本題に戻った。
「本当に大丈夫だよ。オスカーさんが言うには、俺の周りには騎士が2、3人付いてくれるそうだから。俺は、逆にそっちの方が心配だよ。油断だけはしないでくれよ」
「そういうなら分かったよ。それと、忠告ありがとう。立花の言う通り気をつけるよ。じゃあ、僕達は戻るから頑張れよ」
「あぁ、そっちもな」
皇達は、手を振りながら元の位置に戻っていった。あいつらは、1番強いという事で、最初にダンジョンに潜るのだ。
俺は、どうしようかと思っていると後ろから声を掛けられた。
「君が立花君かな?」
後ろを振り返ると、3人の騎士、男が2人女が1人いた。
「はい、そうです」
「そうか、俺はハルって名前だ。気軽に呼び捨てでいいぞ!それじゃあ今日はよろしくな」
先頭にいた騎士が意外にもフランクに接してきてので驚いていると
「ちょっと、隊長!もう少し騎士らしく振る舞えないんですか!」
女の人が先程自己紹介してきたハルという人に怒っていた。
「あっごめんね!私はアメリアって言います。そしてもう1人の男の騎士がタリスって言うの全然喋らないけど気にしないでね。今日はよろしくね!」
自分達が、名前を名乗っていない事に気づいたのか慌てて自己紹介してきた。
「よろしくお願いします」
「隊長、騎士っぽくはないけど実力は確かだから安心してね」
「おい!」
「・・・・」
ハルとアメリアは口喧嘩をしタリスは紹介にあった通り、喋らず沈黙を貫いている。なかなか、個性的な人達だなと思いながらも道中賑やかになりそうだと思った。
そして、ついにダンジョンに入る時間になり皇達が入っていった。しばらくすると、最後まで残っていた俺達の順番になった。
「さて、安全第一に行きますか!」
「はい」
ハルが号令をかけて俺達もダンジョンの中に入っていった。
このダンジョンで俺の運命が変わると知らずに。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
少しでも興味を持った方、続きが気になった方は
お手数ですが、ブックマークと下の方にある☆で評価をして頂いたらモチベーションに繋がります!
なので、どうかよろしくお願いします!