第二皇女からの依頼
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場所を離れた直後、誰かに名前を呼ばれた気がして振り返ったが当然そこには誰もいなかった。
「どうしたんですか?」
近くにいたノートが、急に振り返った俺を不思議に思ったのか聞いてきた。
「いや、なんでもないよ」
俺は、気の所為だと思う事にした。
「2人とも〜、行きますよ〜」
先にいるルシフェルから、催促するような声が聞こえてきたた。
「行こうか」
「はい!」
俺は、苦笑しながらノートと共にみんなの元に戻った。
ギルドの中に入ると、いきなり最初に対応してくれた受付嬢に呼ばれた。
「アリサさんと立花さん!至急、ギルドマスターの部屋に!」
何があったのか分からないが、物凄く慌てていたので俺達は急いでハイドさんの元に向かった。
「アリサさんと立花さんがお見えになりました」
受付嬢がそう言って扉をノックすると、中からハイドさんの声が聞こえてきた。
「入ってくれ」
そう言われ、中に入るとハイドさんの前に座るフードを被った人とその横に立っているメイドにすぐに気づいた。
「この者達が、信用できる者たちです」
ハイドさんの、言葉の意味を考えつつフードに見覚えがあるなと思っていると
「あら、あなたはあの時のこんな偶然があるのね」
そう言ってフードを外すと、中からあの時見た赤髪の女性第二皇女アリシア様だった。
「やっぱり見覚えがあるフードだと思ったら」
「昨日ぶりね」
アリシア様と会話をしていると
「・・・ね。やっぱり会うことになった」
「ほんとですね」
「しかも、あんな綺麗な人で皇女様だなんて」
「どんな幸運なんじゃあいつは。普通、出会わないだろう」
「・・・そういえば、前見せてもらった時ショウタのステータス幸運SSだった」
初めて聞くノートやアリサさんやベヒモスは驚いていた。
「それは、凄いね。ノート以外にもSSがいたんだね」
「あいつは本当に人間か?」
そんな失礼な事を言われているとは知らず
「後ろの人たちの紹介してくださる?」
アリシア様に言われ、紹介する事になった。
「いいですよ。左から、フィーリア、ルシフェル、ノート、アリサさん、ベヒモスです」
「よろしくね。私はこの帝国の第二皇女アリシアよ。それにしても、見事に女の子ばかりね」
「うったまたまです」
俺は少し気にしていた事を、アリシア様に言われ言葉に詰まった。そんな中、付き添いできたメイドなのか名前は言われてないので分からないが何故かずっと見てくるので流石に気になり始めてきたのでアリシア様に尋ねてみた。
「あのアリシア様」
「アリシアでいいわ」
王族は呼び捨てにされたい願望でもあるのかアリシア様も呼び捨てでいいと言ってくれた。
「それじゃあ、アリシアさん。そこのメイドの人にずっと見られているんですけど何かしちゃいました?」
「ん?あっ!サーヤ何をそんなにじっと見てるの!」
「いえ、この方が姫様に本当に勝ったのか疑問で。失礼ですが、雰囲気が強者独特の空気がないのです」
「はぁ〜あなたも、まだまだね」
「むっその反応は少し傷つきましたよ!」
「ここまで何も感じさせないってのが、どれほど凄いことか」
アリシアは、サーヤと呼ばれたメイドに語るが
「私は、姫様の様な生粋の武人ではなくメイドなのでそこら辺の感覚は分かりません!」
サーヤさんは、可愛らしく顔を横に振った。
「もう!すぐにそうやっていじけないでよ」
そんな二人の会話を聞いて、主人と従者と言うよりは姉妹の様に見えた。楽しそうに会話しているのを見ていい関係だなと思った。そんな二人をじっと見ていたせいか
「・・・また、ショウタが増やそうと」
「見境ないですね」
「まさに、獣じゃな」
「ちょっと、3人とも聞こえますよ」
ルシフェルが3人をカバーしようとしたが、3人とも聞かせる前提で話しているのか全然俺に聞こえていた。
「・・・聞こえているからな。3人とも、俺はそんな目的で見ていたんじゃないぞ。微笑ましいなと思っていたんだ!決して疾しい思いなんてなかった!」
「・・・どうだか」
何故か俺の信用がいつの間にか全くなくなっていた。
「どうして!?そんなに信用が!?」
「・・・自分のパーティーを見てみて」
フィーリアにそう言われ、見てみた。さっきも言われたが見事にいろんなタイプな女の子がいた。
「・・・ゔっ」
「・・・・分かった?」
「・・理解しました」
「・・・よろしい」
ギルドマスターの部屋が向こうでは姉妹の会話が、こっちでは、一人の男が女の子に言い負かされて落ち込んでいるカオスな部屋になっていた。
「うっゔん」
流石に、このままだと収集がつかないと思ったのかハイドさんがわざとらしく大きく咳払いした。その声で、俺達はここに何しにきたのか思い出し静かになった。
「アリシア様、お知り合いだったのは良かったのですが。こんなところで、無駄な会話をしている場合ではないのでは?」
「そうでした。少しふざけ過ぎました。注意ありがとうございます」
「いえ、出過ぎたことを言いました」
空気が、先程の緩い感じではなくピンと張り詰めた。
「ショウタさんのパーティーを見込んで頼みがあります」
アリシアの真面目な表情に、姿勢を正すと
「一緒にこの国を壊してくれませんか?」
アリシアの口から発せられたのは、国家転覆の誘いだった。しかも、第二皇女自身から
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